岩屋外相が中国・李強首相と会談 協力強化、懸案解決の足がかりに
岩屋毅外相は25日、訪問先の北京で、中国の李強首相と会談した。両国間の協力や意思疎通を強化し、懸案解決に向けた足がかりとする。中国側としても、来年1月のトランプ米政権誕生を前に日中関係の安定化を図る考えだ。 外相の訪中は2023年4月の林芳正外相(当時)以来1年8カ月ぶり。王毅共産党政治局員兼外相らとも会談する。 岩屋氏は会談で、日本産水産物の輸入再開に向けた今年9月の日中合意の速やかな履行を求める。また中国当局に拘束されている邦人の早期解放や、在留邦人の安全確保も改めて要求するとみられる。ロシアと軍事協力を強める北朝鮮など地域情勢についても意見を交わす見通しだ。 25日午後には「日中ハイレベル人的・文化交流対話」(人文対話)が約5年ぶりに開催され、岩屋氏のほか阿部俊子文部科学相も出席する予定。 日中関係を巡っては、石破茂首相と習近平国家主席が11月、南米ペルーで会談し、共通の利益を拡大する「戦略的互恵関係」の推進で一致していた。【北京・岡崎英遠】