会場が騒然!? 2023年ドラフトのサプライズ指名6人
プロ野球のドラフト会議では様々なドラマが巻き起こる。過去にはサプライズと呼ばれたドラフト指名で、会場内が騒然となった例が数多く存在する。今年も場内が沸いた上位指名やまさかの育成指名など、予想外の展開もあった。そこで今回は、2023年ドラフト会議で起こったサプライズ指名を紹介する。
森田駿哉
・ポジション:投手 ・投打:左投左打 ・生年月日:1997年2月11日 ・経歴:富山商‐法政大‐ホンダ鈴鹿 今年で社会人5年目を迎えた森田駿哉。左肘の手術や指名漏れを経験した苦労人が、読売ジャイアンツからドラフト2位指名と高い評価を受けた。 富山商時代には、エースとして3年夏の甲子園に出場。初戦で完封勝利、2回戦では完投勝利を挙げた。その後、高校日本代表にも選出されるなど注目の存在となったが、プロ志望届を提出せず、法政大へ進学した。 法政大では1年春にいきなり開幕投手に抜擢。同春は7試合に登板し1勝、防御率3.60の好成績を残した。しかし、その後は故障に苦しみ2年時には左肘の手術を敢行。4年時に復帰を果たしたが、目立つ数字を残せずドラフト指名漏れを経験した。 大学卒業後は、社会人野球のホンダ鈴鹿でプレーを継続。入社1年目から公式戦に登板したが、長らくドラフト指名はなかった。 それでも、今年はトヨタ自動車の補強選手として出場した都市対抗で、圧巻の投球を披露。一気に評価を高めて巨人からドラフト2位指名を勝ち取った。プロ1年目から即戦力としての活躍が期待される。
佐倉侠史朗
・ポジション:内野手 ・投打:右投左打 ・生年月日:2005年11月3日 ・経歴:九州国際大付 高校1年時から全国の舞台を経験するなど、大きな注目を集めていた佐倉侠史朗。ドラフト上位候補にも挙がっていたが、まさかの育成指名となった。 九州国際大付では1年秋から主軸を担うと、同秋は公式戦で5本塁打を放つなど、強烈なインパクトを残した佐倉。佐々木麟太郎(花巻東)、真鍋慧(広陵)と並んで“高校BIG3”と注目を集めた。 2年春に甲子園デビューし、本塁打こそなかったが、打率.364(11打数4安打)の好成績。同夏にも聖地の土を踏むと、主将として臨んだ今夏も、福岡県大会で打率.435(23打数10安打)と打線を牽引し、チームを甲子園出場に導いた。 高校通算31本塁打を誇る強打者として、支配下指名が期待されていた佐倉。しかし、ドラフト会議では福岡ソフトバンクホークスから育成3位指名。 同じスラッガーとして注目された真鍋は指名漏れを経験するなど、一塁を守る高校生スラッガーは軒並み厳しい評価を受けた。持ち前の打撃でアピールし、早期の支配下登録が期待される。