「うわっ…!」“西日”がまぶしい! 午後のドライブで突然のピンチに!? 注意したい晩秋特有の“現象”に有効な「対策」とは
秋冬は夏場に比べ「事故発生率」が高い! その理由とは
秋冬になると太陽の高度が低くなり、午後から夕方にかけて長く西日に照らされることで、運転中に眩惑(げんわく)されやすくなります。 いったん“眩惑”されると一瞬視界が奪われてしまい非常に危険です。そんなピンチを避ける方法について紹介します。 【画像】「えっ…!」これが高速道路で「絶対やってはいけない」行為です!(30枚以上)
日が落ちるのが早い秋冬になると、夕方の時間帯にはすでに薄暗く、クルマの運転には気を付けているという人も少なくないのではないでしょうか。 警察庁は日の入り前後1時間を「薄暮時(たそがれどき)」とよんでいますが、この薄暮時は一日のなかでも交通事故の起こりやすい時間帯であり、特に10月から12月はもっとも死亡事故が多くなる傾向があると警鐘を鳴らしています。 そんな薄暮時に運転する際、注意しておきたいことはいくつかあります。 まず昼間よりも視界が悪くなるため、ヘッドライトを早めに点灯することで、自車の存在を周囲に知らせる必要があります。 加えて、西日による眩惑にも注意しなければなりません。 とくに秋冬は空気が乾燥していることで太陽光の透過率が高まるほか、眩しく感じる時間が夏よりも長くなるため、なおさら注意が必要なのです。 JAF(日本自動車連盟)によるユーザーテストでも、西日が当たらない状態では確認できた周囲の歩行者や対向車が、西日が当たる状況ではほとんどみえず、信号も何色が点灯しているか判断ができなくなったといいます。 この状況は、多くのドライバーが体験しているのではないでしょうか。
サンバイザーは万能ではない!? 用意しておきたい「アイテム」とは
JAFの実験では、サンバイザーを使用することで、歩行者も対向車も確認できたとしています。 しかしサンバイザーを使ってしまうと信号が見えなくなることもありますし、状況によってはサンバイザーだけでは西日を遮れないこともあります。
そのためサンバイザーに加えて、サングラスも用意しておきたいところです。 前出のJAFの実験によると、サングラスの可視光線透過率は75%だと効果は薄く、30%だと視線を向けるのが楽になり、15%だと眩しさを感じなくなったそうです。 ただ、可視光線透過率が低いと日陰やトンネルに入ったときに見えにくくなるため、注意が必要。 西日だけでなく路面などに反射する光もまぶしく感じるため、運転用の偏光サングラスを用意することをオススメします。 JAFによると、それまではまぶしくなかったのに、交差点で曲がったタイミングで強烈な西日に襲われて視界を奪われ、これが原因で追突事故に至ってしまったケースが実際にあるとしています。 このほか、昨今は透過素材でできた後付けサンバイザーも通販などで流通しています。 その是非について筆者(くるまのニュースライター 河馬兎)が神奈川県警に問い合わせたところ、次のような回答でした。 「(後付けのクリアサンバイザーは)明確な違反とはいえないですが、良いともいえません。 使用状況によっては危険となることも考えられるため、場合によっては(取り締まりの対象とまではならなくても)注意をすることも考えられます」 後付けのサンバイザーについては、できる限り使用は控えたほうがいいのかもしれません。 ※ ※ ※ サングラスがない状況でも、とにかく光を直視しないようにすることで、眩惑は避けることができます。 無意識に手で太陽を覆う動作をしている人も多いと思いますが、とっさの際にはそれも有効でしょう。 また右左折した先で眩惑しないよう、予測してサンバイザーを下ろす癖もつけられると良いかもしれません。
くるまのニュースライター 河馬 兎