毎日1人に100万ドル贈呈、マスク氏がトランプ氏支援ばらまき策
(ブルームバーグ): 資産家イーロン・マスク氏が設立したスーパーPAC(政治活動特別委員会)は、11月5日の大統領選投票日まで毎日、1日100万ドル(約1億5000万円)を言論の自由と銃所持の権利保持を求める嘆願書に署名した1人に贈呈する。同氏が自身のソーシャルメディア「X(旧ツイッター)」で明らかにした。
トランプ前大統領を支持するマスク氏の「アメリカPAC」は、激戦州の登録有権者を無作為に選び賞金を贈る予定だという。
「激戦州に住むみんなに知れ渡ってほしい。これでそれは確実になるだろう」と同氏はXへの投稿で述べた。
マスク氏は今年、全米の激戦区で共和党候補を支援するアメリカPACを設立。すでに7500万ドル近くを注ぎ込んでおり、Xを通じたトランプ氏の応援をますます強めている。
ペンシルベニア州のシャピロ知事(民主)は20日、NBCの番組でマスク氏の100万ドル贈呈計画には「いくつか深刻な問題がある」と指摘。
「法執行機関には見逃せない事象だと思われる」と、かつて同州の司法長官を務めたシャピロ氏は述べた。
激戦州の世論調査では、トランプ氏が平均的にハリス副大統領を僅差でリードしている。ハリス氏は当選すれば、初の黒人でアジア系の女性大統領となる。
米連邦選挙委員会(FEC)に届けられた最新の文書によると、アメリカPACの寄付者はマスク氏ただ1人。7月3日から9月5日までに7回寄付している。6850万ドルがトランプ氏への支援に費やされている。
マスク氏は10月21日深夜までに言論の自由を求める嘆願書に署名したペンシルベニア州在住の登録有権者に、100ドルを贈呈すると先週のX投稿で述べている。
原題:Musk’s Pro-Trump PAC Plans $1 Million Handouts in Key States (1)(抜粋)
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Ishika Mookerjee