「TODA BUILDING」東京・京橋で開業…「鬼滅の刃」からアートまで満喫
パブリックアートも更新
エントランスロビーや屋外の広場、2階の廊下にも、アート作品が展示されています。戸田建設によるアート事業「ART POWER KYOBASHI」の一環で、新進アーティストに作品発表の場を提供することを目的としたパブリックアートプログラム「APK PUBLIC」の第1弾として、「螺旋の可能性―無限のチャンスへ」をコンセプトにした作品が展開されています。 キュレーターを務めたのは、東京芸術大准教授の飯田志保子さん。エントランスロビーと広場には、持田敦子さんの「Steps」と題する作品が設置されました。人が上り下りするという目的から解放された螺旋階段が、美しい弧を描きながら中空につるされています。持田さんのほか、小野澤峻さん、野田幸江さん、毛利悠子さんら気鋭のアーティストの作品が並びました。 パブリックアートは通常、恒久的に設置されるケースが多いのですが、「APK PUBLIC」では作品を定期的に入れ替え、更新する点が特徴。本展示は26年3月まで鑑賞できます。 戸田建設の担当者は「更新性のあるパブリックアートを設置することによって、見慣れてしまった不動産ががらっと違って見えます。何度も訪れたくなるビルを目指したい」と語っていました。 1階には、「Gallery & Bakery Tokyo8分」もオープン。アートギャラリーと、ベーカリー・カフェ「THE CITY BAKERY」を併設した空間で、パンやコーヒーを楽しみながら気軽に芸術鑑賞ができます。 建築家・元木大輔が率いる建築・デザイン事務所「DDAA」が設計を手がけたスペースは、約300平方メートルもあるのに仕切りが一切なく、遠くからも作品を眺められる開放感が漂っています。 「Gallery & Bakery Tokyo 8分」での展示の第1弾として、スライム状の物質などを用いて描いた独特な人物画で知られる若手画家・友沢こたおさんの個展「Fragment」が、12月3日まで開かれています。その後も、山脇紘資(12月7日~25年1月14日)、牧田愛(25年1月18日~2月11日)といった若手実力派アーティストの個展が続々と開催される予定。アート好きは要チェックです。(読売新聞メディア局 市原尚士)