【追跡】ふるさと納税「偽サイト」の実態…「値引き」が特徴 本物に見せかけ寄付金だまし取る 「返礼品が届かない」問い合わせ先の電話番号は無関係の会社 福岡
ふるさと納税の人気が高まる中、福岡県警本部の一室では捜査員がパソコンの画面に目を光らせていました。 ◆捜査員 「これも偽サイト。これも偽サイト。これも。これも偽のふるさと納税サイト。これも偽物ですね」 ふるさと納税の「偽サイト」を取り締まるサイバーパトロールです。
◆捜査員 「カニのページが開くんですけど、『納税』なのに割引価格とか。ぱっと見た感じ本物のサイトなんですけど」 偽サイトは他にも…。
◆記者リポート 「こちらのサイト、高額な商品が並んでいます」 『特価用品専門店』と題されたサイト。
寄付額のところを見てみると、本来の金額が線で消され、割引の金額が赤で記載されています。 警察によると、このように「寄付額の値引き」を強調しているのが偽サイトの最大の特徴の1つだといいます。 国民生活センターには「商品が届かない」などの相談が相次いでいるといいます。
会社概要について記載された画面もあり、そこには福岡市内の所在地や電話番号も。 その番号に記者が電話してみると、ふるさと納税に全く関係のない福岡市内の飲食店でした。 店長は「ふるさと納税のサイトを見た電話が次々とかかってきて、非常に迷惑している」と話していました。 さらに、概要に載っていた住所も、飲食店とは別の住所であることがわかりました。 その「所在地」を訪ねると…。
◆記者 「『特価用品専門店』というサイトを見てきたんですけど『○○(会社名)』さんですか?あ、偽サイト? 勝手に名前使われてるってことですか?」 「所在地」とされていた場所にあったのはふるさと納税と全く関係のない会社で、サイトを見た人からの電話が相次いでいて、警察にも相談しているといいます。 ◆従業員 「ふるさと納税の事業はしていません。商品もうちに一切ないものです」
実在する会社や店の住所・連絡先を許可無く掲載し、あらゆる方面に迷惑をかけている偽サイト。 警察は…。 ◆福岡県警 サイバー犯罪対策課 的野史孝 次席 「ふるさと納税のサイトで割引や期間限定の宣伝をしていることはありませんので、返礼品の名前で検索すると当然公式な品物もあるが、(偽サイトも)混ざってきて、慣れていない人だと価格の比較を始めてより安いほうに誘導される」 ふるさと納税の人気が高まる中で巧妙化する「偽サイト」。 警察は、正式なポータルサイトや自治体のサイトなどを利用するよう注意を呼びかけています。
テレビ西日本
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