「問題点を明らかにする判決を」再審無罪の松橋事件めぐる訴訟が結審 熊本地裁
熊本朝日放送
松橋事件で再審無罪となった男性の遺族が国と熊本県に損害賠償を求めた裁判が結審、原告団が最後の訴えをしました。 原告団・齊藤誠弁護士 「きちっと捜査あるいは検察の問題点を明らかにする判決を出して欲しいということが我々としては大きな願いです」 この裁判は、1985年に現在の宇城市松橋町で男性が殺害されたいわゆる「松橋事件」で、2019年に再審無罪となった宮田浩喜さんの遺族が捜査の違法性などを訴え、国と県に約8500万円の損害賠償を求めているものです。 13日の意見陳述で、原告弁護団は血痕がついていないシャツの左袖部分が見つかっていたにも関わらず、裁判所に提出しなかった捜査の違法性などを主張しました。 これに対し、被告の国と県は裁判所から開示命令を受けていない証拠を開示する義務はなく、捜査に違法性はなかったなどと主張し、請求棄却を求めています。 弁護士団・齊藤誠弁護士 「これでいよいよ最終的な内容についての決着が図られるということでは、私自身としては感無量の感じがあります」 判決は、来年3月14日に言い渡される予定です。