子ども達の阿鼻叫喚っぷりで大盛り上がり、京都で夏の風物詩「妖怪電車」はじまる
京都市唯一の路面電車「嵐電」(運営:京福電気鉄道)で8月14日、夏の恒例イベント『妖怪電車』がスタート。初日は多くの人が詰めかけ、妖怪を怖がる子どもたちの阿鼻叫喚っぷりで盛り上がった。 【写真】あっち行って!!怖がらせる妖怪と泣き叫ぶ子ども 普段は観光客をのんびり運ぶレトロ電車を、青白く光る提灯や御札、ちょっぴり怖いBGMで演出する同イベント。最初は車内装飾や効果音がメインの「動くお化け屋敷」としてスタートしたが、次第に乗客が妖怪に仮装したり、SNSで拡散されたりと参加型のイベントに変わっていった。コロナの影響で2020年から休止していたが2023年に復活。今回で15回目を迎えた。 嵐電の醍醐味でもある外の景色が封印された暗い車内へ、恐ろしい顔の妖怪たちがゾロゾロと乗り込み、ガタンゴトンと揺れる車内をウロウロ。大きく裂けた口や飛び出た一つ目など、大人でもゾクッとするビジュアルに子どもたちは大絶叫。泣き声と笑い声が響き渡るカオスな光景が広がっていたが、終盤はだんだん慣れてきたのか、話しかけたり並んで撮影する様子もあった。 下車後、「怖かった・・・」としばらく涙が止まらない子もいれば、「楽しかった!いっぱい友だちができた!」と笑顔を見せる子も。17年続く夏の風物詩として定着しているようで、地元民や京阪神エリアを中心に、愛知県から来たという家族も見られた。 『嵐電妖怪電車』は、四条大宮~嵐山をノンストップで運行(片道24分)。妖怪に扮した乗客はオリジナルうちわがもらえたり、SNSを使った『妖怪フォトコンテスト』もおこなわれる参加型イベントとなっている。 2007年の初回からプロデュースし、妖怪造形家でもある「妖怪藝術団体 百妖箱」代表・河野隼也さんは、「大学生くらいの子が『おれこいつに小学校の時泣かされてん』とか、今の妖怪スタッフも小学生の時に乗ったとか聞くと、世代を継いで続けられているなと思いますね。ハロウィンが流行る前からやっているので、日本のコスプレ文化のひとつの特異点かも。SNSの普及で海外の方にも認知されてきました」と話す。 2024年の運行日は、8月14日、15日、17日、18日。専用乗車券は大人・こども共通で300円。各便130人まで。乗降は「四条大宮駅」または「嵐山駅」のみで、1日5便運行。運行スケジュールなど詳細は公式サイトにて。