長野五輪「もう一度開催」半数以上が前向き 県民世論調査
「スパイラル」休止には意見割れる
競技施設がその後有効活用されていると思うかとの問いには、「エムウェーブ(多目的アリーナ)」が82%、「ビッグハット(同)」は70%、「長野オリンピックスタジアム(野球場)」55%などが評価されていますが、今シーズンで休止となったボブスレー・リュージュの「長野市のスパイラル」は2%と、有効活用されていなかったとの評価でした。 休止をめぐり論議にもなったボブスレー・リュージュ施設「スパイラル」については、「維持管理に市の負担が大変なので、仕方がない」42%、「日本唯一のそり競技場なので、国などの責任で継続し、札幌オリンピックが決定したら競技会場にする」22%、「すべて解体して自然に戻す」11%など、「意見が割れている」としています。 長野五輪で始まった小中学校などの国際交流「一校一国運動」については「知っている」52%、「知らない」48%と拮抗(きっこう)し、特に20代までの若い層は大半が知りませんでした。
長野五輪後に誕生した世代が特に高く
長野五輪の評価では、開催して「良かった」58%、「まあ良かった」30%を合わせ肯定的な評価は88%を占めました。 「もう一度県内で冬季五輪を開催したいか」との問いには、「ぜひ開催したい」24%、「どちらかといえば開催したい」31%で、開催に意欲的な人が55%を占めました。年代別分析では、長野冬季五輪当時生まれていなかった10代の「開催したい」が80%に上っており、他の年代に比べて飛び抜けて高いのが特徴です。 長野パラリンピックについては開催して「良かった」は79%を占めました。年代別分析では五輪と同様、パラリンピックについても10代で「もう一度開催したい」が81%を占め、「意欲的な姿勢が顕著だ」としています。 ※グラフはいずれも長野県世論調査協会の資料から
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説