くふうハヤテ球団初の交流戦カードで勝ち越し…医師国家試験合格の先発・竹内奎人が5回1失点
◇ファーム交流戦 くふうハヤテ3-1ヤクルト(16日・静岡) くふうハヤテがヤクルトに3―1で逆転勝ちし、14日からはじまった球団初の交流戦カードを2勝1敗で勝ち越した。3連戦では、ヤクルトのドラフト4位・鈴木叶捕手(18)=常葉大菊川高出=、フェリペ捕手(24)=御殿場西高出=の静岡県出身2選手が試合に出場し、球場を盛り上げた。 *** 0―1の7回2死走者なしからハヤテの打線がつながった。相手先発は23年のWBC日本代表の高橋奎二(27)。居谷匠真捕手(21)の中前打を口火に同点に追いつき、降板させた。一、三塁とした後、元巨人の折下光輝内野手(24)が「張っていた」という直球を左前にはじき返し勝ち越し。赤堀元之監督(54)は「初の交流戦で勝ち越せたのはよかった。(イースタン・リーグの)見たことがない投手が多い中で、しっかり点を取れた」と喜んだ。 3月に医師国家試験に合格した竹内奎人(24)もホーム初先発で5回1失点の好投を見せた。今回の3連戦は初の草薙球場開催で、静岡高出身の右腕にとってもなじみのあるマウンド。「すごく懐かしく感じたし、平日にも関わらずたくさんのお客さんに来ていただけたことが、うれしい」と目尻を下げた。 リリーフでの登板が多く先発は4月18日の中日戦(7△7)以来だった。先発陣の疲労などもあっての起用。指揮官は「うまく変化球を使えていた。今までショートイニングで打たれることも多かったが落ち着いてできていた」と成長に目を細めた。 ヤクルトの鈴木が打席に立つ度に、観客席から大きな拍手が起こった。地元・静岡での公式戦は今回の遠征が初めて。「応援してくれる人がたくさんいると改めて実感した」とほほえんだ。この日は4打数無安打も、同じく先発マスクで出場した14日のくふうハヤテとの初戦(2●3)では一時同点となる適時二塁打を放ち、フェリペの一時勝ち越しとなる犠飛につなげ、地元を盛り上げた。 高卒ルーキーは、今季28試合に出場して打率は2割4分7厘(97打数24安打)。「持っているものを全て出していきたい」と力を込めた。 フェリペは、初の地元3連戦でフル出場。「気合が入った」と笑った。17年に育成でオリックスに入団、独立リーグを経て昨年7月にヤクルトと育成契約を結んだ。「今年、(活躍を)見せなかったら終わり。ラスト勝負という気持ちです」と支配下登録へ意気込んでいた。
報知新聞社