犬飼貴丈×林芽亜里が語る“溺愛ピュアラブストーリー”の舞台裏『初めましてこんにちは、離婚してください』インタビュー
◆役作りで意識したところは? 犬飼:仕事モードの高嶺をベースとして、クールでテキパキした一面から甘えるところはすごく甘えるという振り幅がすごく大きなキャラだったので、そこのコントラストがはっきり出るようにしないといけないなというのは撮影に入る前から思って、意識しながら演じています。これまでちょっと特徴的な役をたくさんやってきたこともあって、どこまでその味をこのドラマに出してもいいのかは、監督の顔色をうかがいながら、本番前に「確認ですけど、高嶺って気持ち悪くていいんですよね?」と聞いて「大丈夫です」と言っていただいたので、そういった微調整は現場でもしていました。 ◆今までやられてきた特徴的な役と高嶺は、向き合い方を変えたところはありますか? 犬飼:より繊細に向き合いました。一歩間違えてしまうとただの気持ち悪い人になってしまうので、そのあたりは気にしながら、自分なりに考えましたし、監督にも親身に相談に乗っていただいたりして、丁寧に作っています。 ◆林さんはどんな役作りをされましたか? 林:実年齢と役年齢が離れているということもありますが、莉央に子供っぽい一面があるので、そのあんばいがすごく難しいです。子供っぽい部分はあるけれど、全部そっちに振ってしまうと、26歳の経験値ではなくなってしまうので。せりふの言い方や、声の強弱、間の取り方でだいぶ大人っぽく見えたり、逆に子供っぽく見えてしまうので、せりふの言い回しも気にしながら、相談しながら、監督と一緒に「26歳を忘れずに」を合言葉にして演じています。 ◆高嶺がIT界の若き帝王ということで、役への入り方で意識したところ、参考にした人物はいますか? 犬飼:仕事している時にテキパキ話すことはもちろんですが、普段からパパっと指示を出して、聞きながら仕事するような、いろんなことを並行してやれるような人という見え方がちぐはぐにならないように、自分自身も見え方とか動き方、動くスピードなどを気をつけています。参考にした人物は、高嶺が服に無頓着で決まったものを着ているというイメージだったので、スティーブ・ジョブズに近いのかなと思いました。 ◆莉央は日本画を描きますが、何か準備されたことはありますか? 林:撮影が始まる前に短い時間ではありましたが学校に行って、日本画の先生に絵を教えていただきました。そこから家にスケッチブックと鉛筆を持ち帰って、鉛筆や筆の持ち方を勉強したり。あとは、実際にドラマの中で絵を描く私の手元のシーンが多く出てくるのですが、一本の線を引くだけなのに、手が震えてしまったこともありました。莉央が描く日本画は優しい色合いのものが多くて。劇中では莉央の個展のシーンが出てくるのですが、そこに出てくる小道具にも注目してほしいです。それに所作だけでなく、気持ちの部分も知りたかったので、先生に「日本画を描くときはどういう気持ちですか?」と教えていただいて撮影に挑みました。