Travis Japan 松田元太、“ディズニーファミリー入り”で広がった夢 「アカデミー賞を狙いたい」
12月20日より公開中の映画『ライオン・キング:ムファサ』の超実写プレミアム吹替版にて、Travis Japanの松田元太が、ムファサの弟タカ(若き日のスカー)役を演じている。オーディションでタカ役を掴み、声優に初挑戦した松田。初めてのアフレコ秘話、俳優としての活動、そしてグループに対する思いをたっぷりと語ってくれた。 【写真】松田元太の撮り下ろしカット(複数あり) ーーオーディションに挑戦することを決めた時はどんな思いでしたか? 松田元太(以下、松田):最初に話を聞いた時は、 「ホントに! ディズニーか!」っていう喜びが大きくて。いつかディズニーさんのお仕事をするのは夢の一つでもあったので、 全力で挑戦して、もし合格したら、ディズニーの仲間入りができるんだというワクワク感を持ちながらオーディションに挑みました。 ーーこれまでのディズニー作品、また『ライオン・キング』にはどんなふうに親しんできましたか? 松田:小さい頃から『ピーター・パン』をずっと観て育って、「俺はもうピーターパンだ」と思い込みながら生きてきました(笑)。空は飛べるものだと本当に思っていたくらいです。ディズニー作品で育ったと言えるほど大好きですし、ほかの作品からも人間が生きる上での大切なあたたかさ、家族や友達の大切さも、ディズニーから学んできました。そのディズニーの一部になれる、 しかも『ライオン・キング』の一部になれるのはすごく嬉しかったです。あと、Travis Japanではありますが、 “虎”じゃなく“ライオン”にもなっていこうと決意もしました(笑)。 ーーオーディションを受けるにあたって、どんな準備をしましたか? 松田:初めての声優のお仕事で、 何をしたらいいのかわからなかったんですけど、とにかくセリフや歌に関しては、オーディションに備えて自主練をしたり、ちょっとライオン風でセリフを言ってみたり、いらないところで急に吠え出してみたり……(笑)。いろんなパターンで準備はしたつもりです。歌に関しても、ディズニーの音楽を聴くのが大好きで、歌うのも好きなので。もし自分がなれたら、例えば「ディズニーランドで自分の声が流れるのかな?」とか、「見れたり聴けたりするのかな?」とワクワクしながら、夢を持ちながら準備をしていました。オーディションの話をもらった段階ではメンバーにも言えなかったので、いろんな作品や、改めて『ライオン・キング』も観ました。 ーーディズニー作品を観ていた少年時代の自分に、今の松田さんからどんな声をかけたいですか? 松田:「お前はスカーだ。スカーになれるぞ! ディズニーファミリーの仲間入りできるぞ、 頑張れよ!」って言いたいですね。 ーー小さい頃には想像もできていなかったことですよね。 松田:できていなかったですね。先輩方が声優としてディズニー作品の吹き替えをされている姿を見て、「いいな、すごいな」と羨ましく思っていましたし、同時に自分も挑戦したいなと悔しい気持ちもずっとあったので。「お話をもらった時は本当にドッキリかと思った」って言ってるんですけど、心の中では「どうか本当でありますように」とずっと願っていました。ドッキリだったらスタッフさんに怒ってしまうぐらい本気だったから(笑)、もうほんとに嬉しかったです。 ーー結果発表まではドキドキだった? 松田:もうドキドキ! ワールドツアーも気が気じゃなかったです。 ーーメンバーはその時までオーディションを受けたことも知らないわけですよね。 松田:誰にも相談できないから、1人でこう(頭を抱える)なって……。メンバーから「あれ、どうした?」と言われて、「ほっといてくれ……」みたいな(笑)。 ーーYouTubeにも上がっていましたが、出演が決まった際はメンバーと一緒に喜び合っていましたね。その後、メンバーからはどんな言葉をかけられましたか? 松田:「本当に?」みたいな(笑)。メンバーから「ドッキリじゃない?」って真面目なトーンで言われると、より「ドッキリなのかも!?」って思う自分がいて。「いや、でもドッキリじゃないよ」っていう。『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)もさすがにディズニーをネタにはできないですよね(笑)。メンバーは「おめでとう!」ってたくさん言ってくれて、「頑張ってね」「観に行くね」と祝ってくれました。 ーー「ヤングシンバ(※川島如恵留が過去に舞台『ライオンキング』でヤングシンバ役を担当)とタカが一緒にいるTravis Japanはすごい」というコメントもたくさん寄せられていました。 松田:すごいですよね、虎の中にライオンが2人いて。コメントもそうですが、いろんなところでも「おめでとう」「観に行きます」って言ってくれるので、より頑張らないといけないなと思いました。 ーー声優初挑戦となりましたが、アフレコで想像以上に大変だったことは? 松田:初めてだったので、秒数を見ながら、本国の声優さんの声に合わせて喋るのが難しくて。本当は絵を見ながら喋りたいんだけど、セリフもどんどん変わっていくんです。1文字1文字、全部音が違うというか、耳で聞くのとは違って、なんかもう全部が難しくて。ここの“イ”はちょっと高めで、次はちょっと上に行って下がる、みたいな。ほんと0.0何秒とかの言葉なんですけど、そういうことを意識しながら、なおかつ自然にお芝居をしなければいけないので、その難しさを特に感じました。 ーー普段は全身を使ってダンスと歌で表現をしていますが、今回は声だけの勝負。大きな違いはなんでしたか? 松田:最初の頃は、なんとか声で演じ切らなきゃと、自分に制限をかけちゃっている感じがあったんです。でも後半のほうは、スタッフさんからも言われたんですけど、動きながら録っていました。例えば、怒ってる時だったら、もうグッて力を入れるとか。(戦いで)やられたりしたら、本当に自分を叩いてみたりとか。もう興奮しながら、パワー全開でいつも通りのお芝居ぐらいの感覚で声を入れていました。それで叩いた音がマイクに乗っちゃって怒られましたけど(笑)。でもそれがすごく楽しかったですね。 ーー役者としても成長を感じたのでは? 松田:そんな感じはします。やっぱり時間をかけて録った分……かけて録ったからいいとかではないと思うんですけど、でもその時間が濃かったので。気づいたらめっちゃ時間が経っていて、「本当ですか……」みたいな。 でも、知らないこともテクニカルな部分も、いろんなことを聞きながらできたのが、めっちゃ好きで楽しくて。録っている時は、「これは勉強になる!」という幸せな時間でした。 ーー新たな自分に出会えた感覚? 松田:そうですね。脳みその中にまた新しい情報がバコーって入ったような、引き出しが一気に増えた感じがしました。今回は声優のお仕事だけど、普通のドラマだったり映画のお芝居にも活かせる部分もすごくあったから。家に帰ってからも、過去に出演したドラマの台本を見返しながら、「今だったらどうできるのかな?」と思って考えてみたら、いろんなパターンがバーって出てきて、それがすごく楽しかったです。 ーー今後また機会があれば声優のお仕事をやってみたいですか? 松田:挑戦したいです。今回、学んだことがいっぱいあったので、それをどんどん次に活かしていきたいなって思いました。