静岡学園が王者の貫禄を見せ藤枝東に逆転勝利 2年連続インターハイ出場&県内2冠達成
6月2日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選県大会の決勝がエコパスタジアムで行われ、静岡学園が藤枝東に2-1で逆転勝利を収め、2年連続でインターハイ出場と1月の令和5年度静岡新人戦(新人選手権大会)に続く県2冠を達成した。 【フォトギャラリー】藤枝東 vs 静岡学園 連覇を狙う王者・静岡学園と学校創立100周年に王座奪還を図る藤枝東。開始早々から互いの思惑が絡みあい激しい試合となった。 6分、静岡学園は左サイドからゴール前に侵入したFW14加藤佑基がオープニングシュートを放つがこれはクロスバーに当たりゴールとはならず。スタンドがどよめきからため息に変わると、その後は攻守の切り替えが目まぐるしく変わり試合は膠着を続ける。 試合が動いたのはサイドが変わった47分、PA手前でボールを受けたMF2小池海人のミドルシュートがブロックに入ったDFに当たり大きく跳ね上がると、これがGK17有竹拓海の頭上を超えゴールに吸い込まれていく。藤枝東がこの試合で最初に放ったシュートで欲しかった先制点をものにする。 リードを許した静岡学園だったが「(藤枝東は)前半から飛ばしていたので運動量が落ちる終盤が勝負」(静岡学園・川口修監督)とみるや右サイドのMF7天野太陽をトップ下にポジションチェンジを図るとここから一気に攻撃が加速。まずは64分、CKからDF3岩田琉唯が「あの同点ゴールが大きかった」と監督を唸らせたヘディングを叩き込み試合を振り出しに戻す。 さらに69分には、相手陣内でボールを奪った天野がドリブルで前方へ持ち出すと「ドリブルで仕掛けることも考えましたが、相手のDFの足が上がったのが見えた」と一瞬を見逃さず右サイドにラストパス。スペースに走り込んだFW9大木悠羽が落ち着いて合わせゴールに収めるとこれが決勝点となり静岡学園が逆転で藤枝東を破り優勝を決めた。準々決勝では先発からも外れ、苦しみもがいた9番が大事な場面で結果を残し、チームをインターハイ出場へと導いた。 優勝で創立100周年に華を添えたかった藤枝東も最後まで貪欲にゴールを目指したがあと一歩届かず、王座奪還は選手権へと持ち越された (文・写真=西山和広)