８回、日大鶴ケ丘の滝沢が逆転のホームを踏んでベンチに戻る

◆春季東京大会▽準々決勝　日大鶴ケ丘　８―６　国学院久我山（２０日、スリーボンドスタジアム八王子） 　日大鶴ケ丘は国学院久我山に８―６で勝利し、ベスト４に進出した。 　３回に２四死球、敵失が絡んで先制点を挙げたが、５回に４失点を喫した。７回まで無安打と苦しかったが、４点を追う８回、一挙７得点を奪った。先頭の３番・小針大輝外野手（３年）が内野安打で出塁。西川大智内三塁手（３年）も二塁打と続き、昆友樹外野手（２年）が右前適時打を放って小針が帰還した。この回は走者一巡。その後も四死球や４番・小原惇矢捕手（３年）の中前２点適時打などで７得点を挙げた。 　６回以降は３番手でマウンドに上がったエース左腕の住日翔夢（２年）が安定した投球を見せ、リードを守り切った。 　小針は「とにかく塁に出ること、１本出れば流れがくる」と気持ちで押し切ったチーム初安打を振り返った。堅守から攻撃へリズムを作っていくことが今年のチームの色。５回は４点を許したが、「どんな形でもつないでいく」と小針も３死球で出塁。西東京大会で準優勝した昨夏もメンバー入りしていた主将は、粘り強さを見せた。 　萩生田博美監督も「７回までノーヒット。久我山さんの気迫にずっと押されていた」と厳しい試合ながらも、勝利をつかんだことに安どの表情だ。住、先発右腕の小林駿斗（２年）に加えてこの試合では田中優良（３年）が今大会公式戦初登板。失点は喫したものの、「夏を見据えると３人目を使いたいなと。経験が財産になってくれれば」と成長に期待を寄せていた。 　一方、敗れた国学院久我山の尾崎直輝監督は、「（先発の内田開音は）粘り強く投げてくれていたし、点数を重ねることはできていたので、あと２イニング、もう１点を取りきれなかった。戦いきらないといけない。夏への課題が明確にできた」と振り返る。今大会は５試合４７得点と打線の強力さが光った。収穫を生かし、夏へ向かっていく。（雑誌『報知高校野球』取材班）