45周年の”アニキ”水木一郎、50周年のウルトラマン主題歌を歌う喜びを語る
『オーブの祈り』どの部分が一番気に入っていますか?
どこをとってもいいメロディーなんです。「耳を澄ましてみろ! 心で感じてみろ!」っていう出だしも大事に歌っています。でも、やっぱり一番最初にみんなが覚えるのは「世界中が~♪」っていうサビの部分でしょうね。高見沢さんの「世界中が君を待っている」「世界中が君を信じてる」「世界中が君を見つめてる」っていう部分が一番キャッチ―ですね。 デモを聴いたときに、「これは絶対、みんなで大合唱するだろうな」って思いました。一度聴くと頭の中でループするんですよ。そのメロディーと「世界中が~♪」という歌詞が。そういった意味では本当に王道のヒーローソングだなと。毎週、テレビを楽しみに拝見しているんですけど、番組もとにかくよくできているんです。テレビなのに映画のような感じですね。オープニング映像は特にこだわりが感じられて、お父さんお母さんには懐かしく感じられるツボもあり、今の子どもたちには新鮮。世代を問わず、引き込まれていくんじゃないかな。
オーブは水木さんにとってはどんなヒーローですか?
オーブは僕から見たらかわいい一番下の弟になります。僕はすべての歌を自分の子どもみたいに思っているんですけど、生まれたてのオーブはとにかくかわいくて、応援したくなるという感じでしょうか。番組の制作発表では主演の石黒くんをはじめ出演者のみなさんやメイン監督を務める田口さんにもお会いしたんですけど、みなさん気さくでしたね。昔は監督さんと言ったら歌手の僕たちにとっては近づきがたい存在でしたけど、「機会があったら、俺、出演するよ」って言えたりして。そんなふうに話せるチームなんですね。出演者、監督さん、すべてのスタッフのみなさんがほんと一つのファミリーなのかな。一緒にいいものを作っていこうという温かい空気を感じます。きっとテレビを見ている子どもたちにも伝わっていくと思います。
歴代ウルトラマンの歌の新録について
今回のアルバムのために新録で昭和のウルトラマンの主題歌・挿入歌を6曲歌わせてもらったんですけれど、何ととびっくりしたことに歌詞をほとんど覚えていた水木一郎がいたんです。ウルトラマンからウルトラマンタロウまでの主題歌は、ほぼ完ぺきに覚えていましたね。歌詞によって変わる細かいメロディーの違いにも気づいたくらいですから。挿入歌の『ウルトラ六兄弟』でさえ、一度聴いたら、すぐ思い出しました。あれ、って新しい発見でした。オリジナルじゃないのに何で知ってるの、ウルトラマンの力ですかね。 今、ウルトラマンを観ている子が何十年後にもきっと歌を覚えていてくれている。だから僕は声が続く限り、「ウルトラマンにふさわしい歌手」でいられるように、大事にこの歌を歌い続けていきたいと思います。 ■水木一郎(みずき・いちろう)■ アニメソング のパイオニアであり、今なおトップを走り続ける「アニメソング界の帝王」。「アニキ」の愛称で親しまれ、テレビ、ラジオなどでもそのキャラクターを存分に発揮。1968 年にデビュー以来、71 年の『原始少年リュウ』主題歌に始まり、「マジンガーZ」「キャプテンハーロック」などのアニメソングや「仮面ライダー」シリーズなどの特撮ソングを次々と歌い続け、持ち歌は1200曲を越える。日本コロムビア 水木一郎アーティストサイト 【リリース情報】 水木一郎グレイテスト★ウルトラマンソングス 水木一郎withボイジャーと水木一郎ソロの『オーブの祈り』、昭和のウルトラマン主題歌6曲のカバーほか、レア音源を含む全21曲を収録。7月20日発売。2400円+税。発売元:日本コロムビア 最新ウルトラマン 主題歌ベスト~ウルトラマンオーブ~ 水木一郎withボイジャーが歌う『オーブの祈り』のほか全21曲を収録。昭和・平成のウルトラマンTVシリーズの主題歌を厳選したベスト盤。7月20日発売。2000円+税。発売元:日本コロムビア
※撮影協力、+CHARMAN+(シャーマン、代官山)、撮影:山本宏樹/deltaphoto