「カワムラは“悪魔”」「恥を逃れた」判定にも救われた日本戦に仏メディアは冷や汗「限界まで追い込まれた」【パリ五輪】
文字通りの「死闘」だった。現地時間7月30日(日本時間31日)に行われたバスケットボール男子日本代表とフランス代表の試合は、オーバータイムの末にフランスが94-90で勝利。後半開始以降は僅差が続くシーソーゲームで、残り10秒でフランスが4点差を追いついて延長に持ち込む劇的な展開だった。 【画像】ドラマ相次ぐパリ五輪の「悲喜こもごも」を厳選フォトでチェック! 日本は大黒柱の八村塁が試合途中で退場する中、23歳の若き司令塔・河村勇輝がチームトップの29得点をマーク。一方のフランスも20歳のビクター・ウエバンヤマが18得点11リバウンド6アシスト、21歳のマシュー・ストラゼルが17得点と、両チームとも若い力の躍動が目立った。 戦前は世界ランク9位のフランスが、日本(同26位)を圧倒する展開が予想された。ところがふたを開ければ接戦に持ち込まれ、八村の2度のアンスポーツマンライクファウルによる退場や第4Q終盤の河村のバスケットカウントなど判定にも助けられての辛勝。それだけに現地メディアは戸惑いを隠せず、『Le Figaro』は「恥を逃れた」と綴っている。 「限界まで追い込まれ、延長戦まで追い込まれたフランス代表はついに日本を破った。しかしそれは想像していたほど単純ではなく…想像よりも程遠いものだった」 日本選手に対しての称賛も記されており、河村に関しては相手を恐怖に陥れる意味で「悪魔」と表現されている。 「日本チームは決して諦めなかった。特に“悪魔”のカワムラは身長172センチの高さでどこまでも走り、遠くからもシュートを放った」 今季まではBリーグの横浜ビー・コルセアーズでプレーし、先日にNBA・グリズリーズとの「エグジビット10」契約を結んだ河村。まだ世界的には無名かもしれないが、少なくともフランスのバスケットファンにはその名が刻まれただろう。 開催国かつ前回大会銀メダリストをギリギリまで追い込んだ日本。8月2日に控えるブラジルとの1次リーグ最終戦では勝って、目標のベスト8にたどり着きたい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]