PSP go 日本発売15周年。UMDドライブが存在しない、時代を先取りした革新的マシンに誰もが驚かされた【今日は何の日?】
※本記事は、2023年11月1日にアップした記事を再編集したものです。 スライド式のギミックもかっこよかった 【記事の画像(4枚)を見る】 2009年(平成21年)11月1日は、携帯型ゲーム機のプレイステーション・ポータブル go(PSP go)が日本で発売された日。本日で発売から15周年を迎えた。ちなみに、北米や欧州での発売は日本よりひと月前の10月1日だった。 PSP goは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから発売されたプレイステーション・ポータブルの派生バージョンのひとつ。最大の特徴は、UMDドライブが搭載されていないこと(UMDとはユニバーサル・メディア・ディスクと呼ばれるPSP専用のメディア)。プレイステーション5でもディスクドライブ非搭載モデルの“PS5 デジタル・エディション”が発売されたが、それと同様の試みだったと思っていただいて差し支えないだろう。 本機はUMDドライブの代わりに16ギガのフラッシュメモリを搭載しており、そこへインターネットを通じてコンテンツをダウンロードして楽しむ仕組みになっている。筆者的にはPS5 デジタル・エディションですらけっこうな驚きだったので、PSP goが発表されたときはもう本当に我が目を疑うくらいにおったまげた記憶がある。「UMDドライブがないなんて!」と未来を感じられずにはいられなかった。 UMDドライブがないぶん、大幅な小型化・軽量化が実現。それなりの大きさだった初期型のPSPと比較すると半分近く小さく・軽くなっている。それに加えて、十字キーやボタン類が並ぶ操作パネルの部分がスライド式になっており、使用しないときは画面下にすっぽりと収められるギミックがある。当時、スライド式ガラケーが流行していたが、それと同様に携帯時はかなりコンパクトになるので、ポケットに突っ込んで持ち運びしやすいのがありがたかった。 “Media Go”という音楽や動画などを一括管理してPSP goへ転送するPC用アプリがあり、それを利用するとPSP goの活用の幅がより広がった。PSPでも利用可能で非常に便利だったので、使っていた人もけっこういるのではないだろうか。筆者も大いに活用していて、確か音楽やトルネで録画した番組を移して編集部への通勤時に聴いたり見たりしていた記憶がある。 上記のようにPSP goはかなり革新的なマシンだったのだが、既存モデルのPSPが値下げされ自身のライバルになってしまったうえに、当時はいまほどダウンロード販売が浸透しておらず、ユーザーの意識的なハードルが高かったためか、あまり流行ることなく出荷終了となってしまった。そもそも現代のようにすべてのゲームがダウンロードで買えたわけではない点が大きく影響したかもしれない。本機はちょっと時代を先取りし過ぎてしまった感が強い。