不動産のプロが断言! 中古マンションの内見で“絶対に”見るべきポイント
『家を買う! 建てる! 幸せになる住まいを学ぶプロジェクト』のテーマ「タワー? 中古リノベ? マンション派に必要な知識」から、4つの記事に分けてレポート。今回は〝内見で絶対に見るべきポイント〟について解説します。 【内装を見る】5人家族で建坪8坪!中古の超狭小住宅でも“住めば都”を実現する空間活用術
中古物件でまず見るべきは、中身よりも外回り
講師は引き続き、さくら事務所会長で不動産コンサルタントの長嶋修先生と、さくら事務所代表の大西倫加先生です。 価格の高騰に加え、新築マンションの建築数が減っていることから、注目されている中古マンション。内見で見るべきポイントを教えてください。 長嶋「皆さん、内見というとお部屋を見に行くというイメージだと思いますが、まず見ていただきたいのは外回りを含めた共用部分。今どきのマンションはタイル貼りが多いのですが、よく見るとタイルが落ちていたりします。 私たちは専門家なので触ったりして調べるのですが、日当たりがいいと目で見てもタイルが浮いているのが分かります。貼ったものはいつか剥がれてしまうわけで、築10年で3%ぐらいが剥がれてしまうものなのですが、剝がれすぎていないか、きちんと修繕されているかが重要です」 大西「タイル貼りの外壁については、築10年よりも前の物件は気をつけたほうがいいですね。施工の方法も年々進化して、マニュアルが改訂されたりしているのですが、築10年を超える物件は確かに剝がれやすく、しっかり原因を究明して修繕しないと今後もお金がかかり続けてしまいますから。 あと、建物に関していえば、雨の日の翌日に見に行くのもおすすめです。水はけが悪くて、水が残っている場所があたっり、水漏れしているような箇所があると、建物を傷めるので劣化が早く、これも修繕費が余計にかかってしまいます」 長嶋「2つ目は、ゴミ置き場や駐車場、駐輪場、掲示板といった共用部分が整理整頓されているかどうか。例えば、これらが乱雑になっていたり、掲示板に1年くらい前のお知らせがまだ貼ってあったりという状況だとすると、マンションの管理組合の運営も雑なんだろうなと推測できますし、住民もそれを容認しているということはその程度かとなりますよね」 大西「内見のときでなくてもいいので、理事会、管理組合の集会の議事録や管理規約、あと長期修繕計画は、ぜひ取り寄せて目を通していただきたいです」