「こども110番の家」17年間で40万カ所超減少…背景に“担い手不足” 「ゾウのステッカー」コンビニなどの取り組みも
東京・江東区では“増加”の動き
一方で、こうした状況に重点課題として取り組むのが東京・江東区だ。 銭湯、美容室、卓球用品店などステッカーが貼られている店舗や民家をいくつも発見した。取材した銭湯などがある小学校の学区内には、約70カ所の「こども110番の家」があった。 江東区ではここ5年間で一時は減少したものの、地道な広報活動により増やすことに成功したという。 こども110番に登録する店舗A: 2年くらいになるかな。区の方から要請があって、やってくれませんかということで。 こども110番に登録する店舗B: 朝は集団登校なんですけど、帰りはみんな1人ずつお友達同士でみんな帰ってきちゃうので、(昔)「変な人に声かけられた」と入ってきた子供たちがいました。でもそのおじさんは知っている人だったので、あの人は近所のおじさんだから怪しくないよって。 さらに、子供たちの憩いの場にもなっているという美容室もあった。 こども110番に登録している美容室: (親も)ストレス溜めてるから、共働きだと。(子供たちが)色々もらいに来るからメロンあるとか、ブドウあるとか。でもお母さん、お父さんに聞いてから食べてねという。自分たちもそうしてもらったから、お返しですね。 小学生の子供を持つ親たちに、「こども110番の家」の存在について聞いた。 40代の親: (銭湯には)たまに来るので安心感があります。 ――どういう時に使うか学校で聞いた? 小学4年子: 危険なこととかあったらここにって、そんな感じで言ってました。 30代の親: 善意でやっていただいている部分もあると思う。分かりやすい場所なので「あそこに行くんだよ」と。(子供に)伝えやすくていいなと感じた。
「ゾウのステッカー」危険感じたとき・困った時は駆け込んで
青井実キャスター: 「こども110番の家」が減ってるみたいですね。 SPキャスター パトリック・ハーランさん: 要因を考えると理解できますけど、本当は登録していなくても、すべての個人宅もすべてのお店も、こども110番の役割を果たして欲しいなと。それぐらい子供中心の社会になったらうれしいなと思いますね。 青井キャスター: そんな中、全国的に減っているこども110番の家なんですけれども、一方で新たな動きも出始めているそうです。それがコンビニなどの入り口に貼られている「ゾウのステッカー」です。 これは大手コンビニや飲食チェーン店などによる自主的な取り組みで、危険を感じたときや困ったとき、子供だけではなくて女性なども駆け込むことができるそうです。 時代に合わせて形を変えていく「こども110番の家」。どのような形であれ、地域全体で子供たちを守っていってほしいものです。 (「イット!」12月9日放送より)
イット!