三重大留学生に振り袖 三重中・高、松商生が道案内 三重・松阪撫子祭りに合わせ
歴史文化舎と観光協が主催
三重大学(津市)の留学生約30人が、25日から始まった「松阪撫子(ナデシコ)どんな花?祭り」のイベントに合わせて三重県松阪市を訪れ、私立三重中学校と同三重高校(久保町)や県立松阪商業高校(豊原町)のグループSBPの生徒19人に加え、松阪地域の観光PR隊「松阪小粋(こいき)2024」3人も加わって道案内などの交流を行った。 豪商のまち観光文化共同事業体(NPO法人松阪歴史文化舎・一般社団法人市観光協会)が主催。同イベントに合わせて、同大の留学生を対象に、振り袖や松阪木綿の着付け体験などを組み合わせるツアーを企画し、その道案内を三重中高などに依頼して実現した。 参加した生徒は三重中1、3年生、三重高1年生の15人と、松阪商業高SBPの1、3年生4人。松阪商業高SBPは「Social Business Project」の略。地域の課題をビジネスに結びつけて解決することを目指す取り組みで、同校では2018(平成30)年から活動している。 この日は、女子留学生を三重中高生が、男子留学生を松阪商高生が担当し、班に分かれて行動した。午前9時半すぎに魚町の旧長谷川治郎兵衛家で「火の用心」の木版画を体験してもらった後、生徒たちはそれぞれ、中町の岡寺山継松寺と日野町の㈱八幡屋呉服店に案内。留学生たちはそこで振り袖や松阪木綿の着物に着替え、生徒たちの案内で町の中を散策したり、撫子の祭りに参加したりして楽しんだ。 生徒たちは、限られた時間の中での案内場所を模索する様子が見られ、振り袖を着た留学生に「すごくきれいですね」など英語と日本語で声を掛けていた。 三重中1年・高橋侑聖君は「普段、外国人と触れ合う機会がないので参加しました。意思疎通が思いのほか難しかったです。英語をもっと勉強しようと強く思いました」、松阪商高3年・河合優奈さんは「言語が違うから、伝えるのが難しくて。外国の人とどう交流したらいいのかを知ることができました」とそれぞれ話した。 今回、振り袖の着付け体験に引かれて初めて来松した中国出身の張雨晴さん(21)は「(青色の)振り袖がすごくきれい。町の中もきれいで、(生徒たちなど)人がとても親切です。あいさつもしてくれてうれしかったです」と語った。