世界最強アームレスラー・ 竹中絢音の強さのルーツとは?「休み時間にはいつも腕相撲」「部活の時間はずっと鉄棒で懸垂」
トレーニングは「上がらなくなるまで」が目安
――隠れて遊ぶのではなくて、隠れて勉強と練習に励んでいたというのはすごいですね(笑)。今は、毎日練習はどのようなメニューをこなしているのですか? 竹中:毎日、いろいろなメニューを1時間から2時間ぐらいやっています。回数とかセット数をしっかり決めているわけではないのですが、どのメニューも錘(おもり)が上がらなくなるまでやって、キツくなったら少しずつ減らしていく感じです。普通のウエイトトレーニングだったら1時間ぐらいですが、(バーベルを持ち上げる)デッドリフトや(上腕二頭筋を鍛える)ケトルベルハンマーカールなど、アームレスリングに直結するような意識でトレーニングする種目は、時間を長くしたり、ボリュームは多めです。 ――パワーやテクニック、タイミングなど、実践をイメージして鍛えているんですね。デッドリフトはどのぐらいの重さまで上げられるんですか? 竹中:「ファットグリップ」という、持ち手を太くするためのゴムをつけている状態で、70キロぐらいです。 ――さすがですね……。自分の中で、特に好きな練習メニューはありますか? 竹中:やっぱり、懸垂系のメニューは好きですね。両手で腰にベルトを付けたり、錘をつけて加重したり、片手懸垂をする時は、脇を絞めてアームレスリングの試合の時に肘が伸びないようなイメージでトレーニングをしたりしています。 ――左右両腕とも遜色ない筋肉で見惚れてしまいますが、基準にしている太さや筋肉量などはありますか? 竹中:基本的には他のアスリートと同じで、体脂肪率なども気にして体作りをしています。腕の太さは35センチくらいを目安にしていて、それ以上は減らないように気をつけています。あとは、背中ですね。腕で相手を引きつけるために背中を使うのと、姿勢を固めるためにも広背筋はしっかり鍛えています。 ――筋肉を育てるという点では、ボディメイクにも共通するところがありそうですが、体重管理や食事で気をつけていることがあれば教えてください。 竹中:ボディメイクは増量・減量の仕方が全然違いますね。私の場合、増量は意識はしなくても自然に増えてしまうので、大会前に調整しています。食事は、鶏の胸肉をフードプロセッサーにかけて、細かく挽肉して炒めたものを冷凍して保存しておいて、それを小分けで使った食事が多いですね。野菜もしっかり摂るようにはしていますけど、そこまで意識せずになんでも食べます。魚は特に好きですね。 ――大会後は、ご褒美に甘いものを食べたりもするんですか? 竹中:そうですね。基本的に嫌いなものがないので、海外に行ってもなんでもおいしく食べていますよ。 <了>