飯田・双松庵唯七「柿寿楽」、接待の手土産セレクションで特選受賞3回目
ぐるなびが運営する「接待の手土産セレクション2024」の特選20品が12月2日に発表され、飯田からは、和菓子部門の特選に双松庵唯七(飯田市松尾上溝)の「柿寿楽(かきじゅらく)6個」が選ばれた。(飯田経済新聞) 【写真】御菓子処 双松庵唯七_柿寿楽(かきじゅらく) 同セレクションは年一度発表するもので、年間延べ約1000人の現役秘書が参加する品評会で審査して決定する。ぐるなびによると、「今回の特選には、訪日外国人の増加から『日本らしさ』『日本ならでは』の需要が増え、対面で手土産を渡す機会の増加から『高級感』など見た目が重視される傾向にあった」という。同サイトで販売をする754点の商品の中から20点が特選に選ばれた。 双松庵唯七(そうしょうあんただしち)を運営する戸田屋は、江戸時代初期の1628年、職人「戸田屋善次郎」が勢州・伊勢の国から飯田へと移り住み、商いを始めたことにさかのぼり、390年余りの歴史がある。古くから、菓子・食品原料の販売や地元メーカーの製造する半生菓子の全国販売に携わり、伊那谷の食文化と地場産業の発展に貢献してきた。 長年の事業で培った知識と経験を生かし、2005(平成17)年に新たに立ち上げたのが通販専門和菓子ブランド「双松庵唯七」。地元産の素材や国産の素材を生かした菓子作りを行う。自社で柿や栗の栽培も行い、高森町で1000本ほど栽培する柿農園はASIAGAPの認証も受けている。今回受賞した「柿寿楽」は2021年、2023年の受賞に続き3回目の特選となる。同社第3営業部の酒井朝美さんは「素直にうれしい。多くの人に地元のおいしい和菓子を知っていただけるきっかけにもなる」と話す。 「柿寿楽」は南信州を代表する特産品の「市田柿」に地元産の栗と国産の手亡豆(てぼうまめ)で炊き上げた「栗きんとんあん」を詰めた商品。化粧箱も飯田名産の水引をあしらい和紙で包んだ。発売当初は個人間での贈答などに使う人が多かったが、ぐるなびの同サイトに掲載されるようになってから、企業間の手土産として使われるようになったという。酒井さんは「私たちにしかできない和菓子を作って届けたい。一つ一つ手作りの商品を味わっていただき、多くの人に南信州の良さを知っていただけたら」と思いを話す。
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