【パリ五輪卓球】美技連発の日本女子、オーダー変更で中国に迫るも2大会連続の銀
オーダー変更で勝負に出た日本。早田/張本ペアが中国を追い詰めた
●女子団体決勝〈中国 3ー0 日本〉 ◯陳夢/王曼昱 9ー11、11ー6、6ー11、11ー6、12ー10 早田ひな/張本美和 ◯孫穎莎 13ー11、11ー6、11ー6 平野美宇 ◯王曼昱 12ー14、12ー10、11ー7、11ー6 張本美和 日本女子、1番のダブルスから女王・中国を追い詰めるも0ー3で敗れ、2大会連続の銀メダル…! 日本は決勝での中国との大一番で、思い切ったオーダー変更に出る。これまでダブルスで起用してきた平野美宇/張本美和のペアを崩し、早田ひな/張本美和を起用。2023年WTTコンテンダー ザグレブで孫穎莎を破っている平野美宇を2番シングルスに起用し、思い切って孫穎莎に当てにいった。 この起用に応え、まず素晴らしいプレーを披露したのはトップに出場した早田/張本。国際大会でペアを組んだのは、昨年のITTF混合団体ワールドカップで1ゲームを戦ったのみだが、抜群のコンビネーションを披露。1ゲーム目、早田のチキータから張本のバックストレートの強打、さらにフォアカウンターが次々に決まり、5ー1と完璧なスタートダッシュ。8ー4から8ー8に追いつかれるも、11ー9で押し切って1ゲームを先取する。 早田/張本は前陣に右利きの張本、中陣に左利きの早田が構え、さらにバックハンドのストレートへの攻撃をうまく使って、右利き同士のペアである陳夢/王曼昱を揺さぶった。特に3ゲーム目、5ー6から6点連取で11ー6にしたプレーはほぼ完璧。9ー6から中国ペアをバックに寄せ、大きく空いたフォアを張本が完璧な回り込みで打ち抜き、10ー6のゲームポイントでは張本が相手のエッジすら驚異的な反応で拾った。 決して負けられない中国ペアも、陳夢の飛びつきざまのフォアストレート、王曼昱の叩きつけるようなバックカウンターなどで対抗。最終ゲームにもつれた一戦は、早田/張本が4ー5から5点連取で9ー5と突き放せば、中国ペアも負けじと5点連取で10ー9と逆転する。場内が興奮のるつぼと化す中、最後は中国ペアが11ー10と2回目のマッチポイントで、早田の回り込みドライブがオーバー。早田/張本、あと一歩で金星を逃した。