なぜECビジネスは会員登録が重要なのか? 心理学を利用したアプローチに学ぶ会員数を増やすための基礎
そうそう、独自ドメインのECサイトなんて完全にネットの海に埋もれているものだよね。そもそも、パーソナライズしたプロモーションって、MA(マーケティングオートメーション)とか高いシステムが必要でしょ?
できることから始めればいいじゃない。最近買った人に、メールで期間限定の「ありがとうクーポン」を配ってリピート購入を促したり、男性ブランドだったら女性会員に対して「父の日」や「クリスマス」にプレゼントを訴求するメールを打ったりするとかね。
ECでも店舗みたいに、消費者1人ひとりに向き合って接客できるって、ほっこりしますね。
その感覚はいいね。EC担当者だからこそ、リアルな消費者の解像度を上げていくことは重要だと思うよ。あと、会員登録をしてもらうことで、消費者と継続的な接点が持てるようになることも押さえておきたいポイント。消費者との関係性が向上すればロイヤルティが高まり、客単価や購買頻度のアップ、口コミ投稿なども期待できるようになるんだ。
ロイヤルティ?
直訳すると、忠誠心。意訳すれば、その企業や商品やブランドを気に入っている度合いだね。会員の人にはSNSやメールを通じて、継続的な接点が持てるじゃない。すると、心理学でいうところの「単純接触効果」が働くんだ。一言で言えば「何度も見ることで好感度が上がる」という現象だね。消費者はブランドや商品に頻繁に接触することで、それに対する好意や信頼が自然と深まるとされているんだよ。
聞いたことある。テレビのCMってその効果を狙ってるんだよね。
そうそう。今の時代は、SNS投稿やメールマガジンの発行があり、テレビCMほどコストがかからない。アパレルならライブ配信もいいんじゃない? 流行があって購入頻度が高い業界だから、お客さまのライフスタイルに役立つ情報を通じて、継続的なコミュニケーションをとってほしいね。 通販・ECなどのダイレクトマーケティングの肝は「リピーター作り」。抱えている顧客全体の2割の優良顧客が全売上の8割を作るという「8:2の法則」があるように、ロイヤルティの高いお客をいかに獲得するか、もしくは育てていくかが、売り上げを伸ばすカギになるんだ。