ダウン症の娘とハワイ移住を決断した理由とは…アナウンサー長谷部真奈見さん(46)|STORY
とにかく娘には色々な経験をさせたい
ハワイは、娘が1歳のときから夫の仕事の関係で毎年行っていて馴染みがあった場所。娘は、海外に行くたびに今までできなかったことができるようになったり、生き生きと楽しそうに成長しているのが目に見えて分かったので、海外が合っているなと感じていました。そこから、なんとなく海外移住のことも視野に入れるようになってきました。 中学を卒業したタイミングでは、家族3人で2カ月に渡る世界1周旅行にも挑戦しました。計25都市を訪れた旅行ではもちろん予想外の出来事もありましたが、娘を連れていろいろな国を見て、感じて、経験できたことは本当によかったです。娘も、ずいぶん精神的に強くなりました。経験はやっぱり財産になるので、娘にはこれからもいろいろなことを経験し、チャレンジしてもらいたいなと思っています。 \Q.世界1周旅行で、特に印象深かった場所は?/ A.長谷部さん「ギリシャのサントリーニ島と、スイスのインターラーケン。景観が美しい場所が好きで、インターラーケンは韓国ドラマ『愛の不時着』の場所だ!と(笑)」 ななさん「ペルーとインドとドバイ! ペルーは友達に会えて、インドとドバイはラクダに乗れたから。」
コロナ禍で一度はハワイ移住を諦めかけた
小学校では特別支援学級のある日本の学校に入り、給食の時間は普通学級で健常児たちと一緒に食べたりもしていました。でも、中学年くらいからは段々と交流が減り、1日をほぼ特別支援学級で過ごすことが多くなったんです。このままでは、中学になると同じ校舎にいてもほとんど健常児との交流がなくなると思い、環境を変えてハワイで生活しようと考え始めました。でも、娘が小6の時にコロナ禍になり、行ける状況ではなくなってしまったんです。周りからも「これは、きっと行かないほうがいいってことだよ」などと言われたりもしたのですが、やっぱり諦めることができず、高校になるタイミングでもう一度ハワイ移住を考え始めました。
アメリカでは障がいがあってもなくても、教育の保障が法律で定められている
日本では、障がい児が中学を卒業すると、健常児が通う学校とは異なる「特別支援学校」に通い、自立をするための知識や技能を習得します。そして、この特別支援学校は日本の高校制度とは異なるため、高校卒業資格はもらえない(※)んです。 一方、娘が通うアメリカの高校には特別支援学級があり、その設置が法律で定められています。アメリカなら、健常者と一緒に学ぶ機会があり、高校卒業資格ももらえるので、コロナが落ち着き、中学を卒業したタイミングで、今年の6月末からハワイ生活を始めました。 ※高校卒業の資格は取得できませんが、特別支援学校高等部の卒業資格を取得し、大学受験は可能です