酒田市沖と遊佐沖の洋上風力発電事業 経済波及効果1780億円 漁業関係者は反対の声多く
酒田市沖で検討が進む洋上風力発電事業について、住民や漁業関係者などが参加する検討会議が10日、開かれました。遊佐沖と合わせて山形県内への経済波及効果が最大およそ1780億円の見込まれることなどが報告されました。 酒田市沖は去年10月、国の事業化に向けて具体的な手続きに入る最終段階「促進区域」に早期に指定できる見込みがあるなどとする「有望な区域」に選定されています。酒田市沖の風車設置の想定海域は沖合4キロ余り、幅およそ22キロの範囲となっています。 この日、開かれたのは洋上風力発電の導入による影響や効果などを県や酒田市、それに住民や漁業関係者などで検討する酒田部会です。 今回が5回目でことし8月以降、海水の流れや波の高さ、海上の風速などについて、計測調査が始まったことや遊佐沖と合わせた県内への経済波及効果は最大でおよそ1780億円と見込まれることなどが報告されました。 一方、漁業関係者からは風車建設に伴う漁業や健康への影響などを懸念し反対する声も多く上がりました。 県は今回の内容を踏まえ漁業振興策の検討や地域住民や経済界と意見交換を深め年度内に次回の検討会を開く考えです。