『THE MANZAI』『THE W』『細かすぎて』…12月上旬にお笑い特番ラッシュ「M-1を避けるため」だけじゃない各局の戦略
『M-1』が12月上旬から下旬に移動
『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』の年末放送は2018年から7年連続。これまでは12月中旬に放送してきましたが、今年は上旬に編成されました。“モノマネ特番の王道2トップ”である『ものまね王座決定戦』と『モノマネMONSTER』(前身の『ものまねグランプリ)の放送時期が早くなったことで、マニアックなモノマネを追求する同特番も前倒ししやすくなり、12月上旬のお笑い特番ラッシュに食い込めるようになりました。 『THE MANZAIマスターズ』は当初12月下旬に放送されていたものの、『M-1グランプリ』が2019年にそれまでの上旬から下旬に変更したこともあって上旬に移動。同じ漫才というコンテンツを扱いながら『M-1グランプリ』の若手とは一線を画す中堅・ベテランの技術と風格を前面に押し出すことで人気をキープしています。 『うわっ!ダマされた大賞2024冬』は2012年から12月下旬の放送を続けてきましたが、今年は2022年に続く2度目の早期編成を選択。その内容に大きな変化は感じないだけに、自局の12月全体と他局の編成を踏まえた移動ではないでしょうか。 『女芸人No.1決定戦THE W 2024』は2017年の第1回から12月10日前後に放送されていましたが、2019年に『M-1グランプリ』が下旬に移動したことで比較されることがほぼなくなりました。『R-1グランプリ』(カンテレ・フジテレビ系)や『キングオブコント』(TBS系)も含めた最後発のお笑い賞レースだけに、まずは継続することを重視しながら徐々に若手のファイナリストを増やしている感があります。 『誰も知らない明石家さんま』は例年11月下旬から12月上旬に編成。『行列のできる相談所』の流れを汲む特番だけに日曜ゴールデンタイムの放送であり、下旬に編成すると『M-1グランプリ』の放送日とバッティングしてしまいます。また、『世界の果てまでイッテQ!』の特番、『うわっ!ダマされた大賞』も中旬か下旬に放送されていたこと。さんまさんが12月下旬に各局の特番出演ラッシュであることも、早い時期に編成している理由でしょう。