悩みを抱える人の“かくれがサイト” 作成の絵本作家とNPOが語る“生きるヒント”とは
日テレNEWS NNN
悩みを抱える人のためのネット上の“かくれが”となる場所を絵本作家と自殺予防に取り組むNPOが作っています。気軽に相談ができ、生きるヒントがちりばめられているサイト。作成した思いを取材しました。 ◇ デビュー作「りんごかもしれない」などで知られる、絵本作家のヨシタケシンスケさん。
ヨシタケシンスケさん 「あの世に行くんじゃなくて、1回『その世』ってところに隠れて、気持ちが元に戻ったらこの世に戻ってくればいいんじゃないって提案ができるといいなと思って」 自殺予防に取り組むNPOとともに開設したのが、つらい気持ちを抱える人のための、ネット上の“かくれが”です。優しいタッチで空間がえがかれていて、絵はすべてヨシタケさんが手がけたもの。
匿名の自分の分身「アバター」がその空間に入ると、おばあちゃんから「寄り添うメッセージ」をもらえる部屋や、つらい気持ちなどを書いた紙をキャラクターが食べてくれる部屋など9つの部屋に自由に出入りできます。 電話かSNSで専門家に直接話を聞いてもらえる相談窓口もあり、サイトは無料で24時間利用できます。 実はヨシタケさんも、「生きづらさを抱える当事者の1人」だといいます。 ヨシタケシンスケさん 「自分がだめになる理由がなにもないんだけれども、なぜかすごく気持ちが沈んでしまう時がある。助けてほしいけど助けてくださいって言えないタイプなんです、僕が」 「今回のウェブの空間っていうのは、一対一じゃなくて、無料で24時間いつでも入れて、いつでも出て行けるっていうところが、すごく怖がりの人に向いているというか、人に助けを求めるのって怖いよね、難しいよねということを共有できるだけでも随分違うんじゃないかなって」 3月に開設されたこのサイトには、これまでにおよそ1000万回アクセスされたといいます。 警察庁によると、2022年の日本の小中高生の自殺者数は過去最多の514人。サイトを発案したNPOの代表は…
NPO法人「ライフリンク」 清水康之代表 「夏休み明けの時期を迎えるので、子どもの自殺のリスクが高まりかねない。周りの話を聞いてくれそうな人にぜひ打ち明けてもらえたらと思う。まずは『かくれてしまえばいいのです』に駆け込んで来てもらえたら」 (8月23日『news zero』より)