F1、メルセデス代表に対する「不正疑惑は誤り」と指摘。コンプライアンス調査開始のFIAに反論
F1は、利益相反の疑いがかけられているメルセデスF1のトト・ウルフ代表とその妻でFOMが運営するF1アカデミーのマネージングディレクターを務めるスージー・ウルフに関して、憶測は「誤り」だと主張した。 【動画】F1ドライバーにMotoGPライダー……世界のホンダがもてぎに集結! ホンダ・レーシング・サンクスデー2023 FIAは12月5日(火)の夜、コンプライアンス部門が利益相反の可能性について調査を開始したと発表。ウルフ夫妻を直接名指しすることはなかったが、FIAの声明ではメディアの報道を受けてF1チーム代表とFOM関係者が調査を受けることになったと記された。 「FIAは、FOM関係者からF1チーム代表に機密情報が伝えられたという疑惑を中心としたメディアの憶測を把握している」 「この件については、FIAのコンプライアンス部門が調査している」 発端となったのは、メルセデスF1のトト・ウルフ代表がFOMから極秘情報を入手したことにライバルチームの代表たちが不満を抱いているというBusinessF1の報道がキッカケだった。 FIAに苦情が寄せられていたこともあり、FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長はこの問題を調査することを決定した。 しかしF1側は、ウルフ夫妻とFOMによる不当行為を断固として否定。FIAの発表を事前に知らされていなかったことに言及し、ウルフ夫妻とFOMを擁護した。 「FIAが今晩発表した声明が、我々と事前に共有されていなかったことを強調したい」 声明の中でF1はそう記した。 「我々はこの疑惑が誤りであることを確信しており、利益相反の可能性がある場合、情報と責任の分離を確実にする強固なプロセスと手順を有している」 「我々は、チームのいかなるメンバーもチーム代表に対して不正な情報開示を行なっていないと確信しており、中身がなく不謹慎かつ深刻な申し立てを避けるよう、いかなる人物にたいしても注意を促したい」 F1アカデミーはF1の商業権を有するFOMによって運営されており、今年3月からスージー・ウルフがマネージングディレクターを務めている。スージー・ウルフは、マネージングディレクターとしてF1のステファノ・ドメニカリの直属の部下として働いている。
Jonathan Noble