トヨタ「GRスープラ」生産終了! 復活から6年で「最終仕様」発売! めちゃ馬力アップ×専用エアロ採用!? 現行最後の「完熟モデル」はなにが違う? 次の「Supra is back」は?
スープラ生産終了! 最後の一部改良でどう進化した?
2024年11月28日にTOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)は、トヨタの2ドアスポーツカー「スープラ(GRスープラ)」の一部改良モデル及び、特別仕様車「A90 Final Edition(A90ファイナルエディション)」を発表しました。 それに伴って、現行モデルの生産を終了することが明らかとなりましたが、最後の完熟モデルはどのような進化を果たしたのでしょうか。 【画像】超カッコいい! これがトヨタ最後の「スープラ」です!(36枚)
現行モデルとなる5代目スープラ(A90型)は、2019年にデビュー。 前身となる4代目(A80型)の生産終了から17年ぶりに復活を遂げ、TGRが展開するスポーツカーシリーズ「GR」初のグローバルモデルとして登場し、世界中から注目を集めました。 歴代モデルに並んで直列6気筒エンジンとFRレイアウトを継承しつつ、エンジンやシャシなどのプラットフォームをBMWと共同開発していることが大きな特徴です。 A90スープラはデビュー以降も2020年および2022年には一部改良を実施するなどアップデートしながら、絶えず進化を続けてきました。 そして今回の一部改良では、3リッター直列6気筒モデルである「RZ」グレードに対して、さらなる一体感のある走りを追求し、市街地からワインディング、サーキットまで存分に走りを楽しめるモデルに進化したといいます。 まず、エクステリアにはスポーティさと機能性を融合させた工夫が随所に見られます。 リアにはダックテール形状のカーボン製スポイラーを採用し、空力性能とスタイリングを両立。 フロントセクションにはホイールアーチフラップを追加するとともに、タイヤスパッツの高さを調整することで、前後の空力バランスを最適化しました。 これら改良によりダウンフォースが増加し、接地性とハンドリング性能が向上しています。 さらに、足元にはマットブラックのホイールが装備され、精悍な印象を一層際立たせています。 インテリアでは、高い質感とスポーティな雰囲気を融合させた仕上がりとなっています。 運転席には「GR」ロゴが刺繍されたアルカンターラと本革のコンビシートを採用。 シフトノブ(6速MT仕様)には赤いリングとステッチがあしらわれ、さらにシートベルトにも赤色を用いることで、細部までスポーティなアクセントが施されています。 そしてメカニカルな部分にも大幅なアップデートが行われています。 ドライブトレインでは新しいシャシーセッティングに合わせて、アクティブディファレンシャルの制御を改良。 これによりコーナリング中のアンダーステアが軽減され、より正確なハンドリングが実現されています。 また制動性能に関して、フロントには大径化したブレンボ製ディスクブレーキを採用し、高い制動力を確保しました。 さらに、足回りには電子制御ダンパーの減衰力特性を見直し、フロントスタビライザーの強化を施すことで、路面状況に応じた優れた走行性能を提供します。 また、車体剛性の向上にも注力しています。 スタビライザーブラケットにはアルミ強化品を使用し、フロントコントロールアームには強化ゴムブッシュ、リアサブフレームには強化ゴムマウントを採用。 これにより、サスペンションとボディの一体感を高め、ドライバーへの路面情報の伝達性が向上しました。 リア床下のブレース構造も強化され、ボディ全体の剛性がさらにアップ。 これらの改良により、グリップ力やコントロール性が飛躍的に向上しています。 さらに、EPS(電動パワーステアリング)の制御を調整することで、直感的でダイレクトなステアリングフィールを実現。 前後のキャンバー角も最適化され、コーナリング時の安定性とグリップ力が強化されています。 これらの改良により、パフォーマンスの向上だけでなく、運転時の一体感と安心感が大幅に高まっています。 なお、この一部改良されたA90スープラは、日本、欧州、豪州などのグローバル市場にて2025年春以降に順次発売する予定とのことです。