日本企業もパートナー参加している最新鋭旅客機「エアバスA350」とは?
日本航空とエアバス社は20日、羽田空港ので新型旅客機「エアバスA350 XWB」を公開しました。まもなくローンチカスタマーへの引き渡しが始まるこの最新鋭機を見てみましょう。
エアバスA350 XWBは双発エンジンの中型ワイドボディ旅客機で、同社旅客機の「A330」や「A340」の後継機として、ライバルのボーイング社の中型機に対抗出来る性能を目標に開発が行われてきました。 A350 XWBは機体の全長によって3型式に分かれており、今回飛来した標準モデルの「A350-900」は66.8mの機体に3クラス構成で315席を配置することができ、航続距離は15,300kmとされています。 そのほかに、機体全長を60.54mに短縮して276席とした「A350-800」と73.78mに延長して369席を配置出来る「A350-1000」が計画されており、ボーイング777やボーイング787と同規模の対抗機種として各国のエアラインから注目されています。 機体には全体の53パーセントに複合素材を使用することで機体の軽量化へ貢献しているほか、低燃費・低騒音のロールスロイス社製「トレントXWB」エンジンを搭載しており、現行のボーイング777に比べて25パーセント、ボーイング787に比べて10パーセントの運航コスト削減を実現しています。
製造には日本企業もパートナーとして参加しています。胴体に使われている炭素繊維素材は帝人傘下の東邦テナックスが供給しているほか、主脚部品には神戸製鋼の部品が採用されています。また、タイヤはブリヂストンが供給契約を結んでいます。トレントXWBエンジンについても川崎重工業や三菱重工業、住友精密工業、NTNなどがパートナーとして参加しています。 A350-900は2014年9月30日には欧州航空安全庁から、11月12日にはアメリカ連邦航空局から新規開発された航空機が安全基準を満たしていることを証明する「形式証明」を取得しており、今年中にローンチカスタマーのカタール航空への引き渡しが開始される見通しです。 日本航空は2013年10月、エアバス社とA350-900を18機、A350-1000を13機の確定発注31機とオプション25機の購入契約を結んだと発表しています。導入は2019年より開始され、6年間かけて耐用年数が迫るボーイング777を置き換えます。