大躍進遂げた人馬が暮れの大一番制すか 史上12頭目の“春秋グランプリ制覇”へ
史上12頭目の同一年春秋グランプリ制覇へ。今年の宝塚記念で待望のGIタイトルを獲得したブローザホーン(牡5、栗東・吉岡辰弥厩舎)が有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)に挑む。 【写真】ブローザホーンこれまでの軌跡 ブローザホーンは父エピファネイア、母オートクレール、母の父デュランダルという血統。2歳11月にデビューを果たすも勝ち上がりに時間を要し、初勝利は9戦目の3歳6月となった遅咲き。その後は驚異的な成長力を見せて着実にクラスを上げていき、今年の日経新春杯で重賞初制覇、宝塚記念でGI初制覇と頂点まで上り詰めた。母オートクレールも6歳秋にオープン入りしたように奥手の血統で、今がまさに充実期と言えるだろう。また、戦いの舞台となる中山芝2500mは2戦2勝という絶好の舞台設定。トリッキーなコースでの好走歴は大きなアドバンテージだ。 一方、鞍上の菅原明良騎手も6年目となった今年は大躍進の一年だった。ブローザホーンと宝塚記念でGI初制覇を果たすと、その後はキャリア初の海外騎乗も経験。豪州、アメリカ、香港と3カ国で騎乗し、11月のメルボルンCではワープスピードとのコンビで豪G1・メルボルンCに参戦して1着とハナ差の2着と大健闘を見せた。それらで得た経験を生かした手綱捌きを暮れの大舞台で発揮できるか注目したい。 昨年の有馬記念は無念の除外となったが、今年はGI馬とGIジョッキーいう肩書を引っ提げ、満を持してのグランプリ参戦。飛躍を遂げたコンビが2024年の総決算・有馬記念でどのような走りを見せるのか。同一年春秋グランプリ制覇に期待がかかる。