「光る君へ」倫子と道長に“幻”のシーン!黒木華が柄本佑と再びの夫婦役で「通じ合った瞬間」
吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で、平安の貴族社会において最高の権力者として名を残した藤原道長(柄本佑)の嫡妻・倫子を演じる黒木華。柄本佑とは、2021年公開の映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』に続く夫婦役での共演となったが、共演を振り返る中で、相手役が柄本だったからこそ生まれた“幻のシーン”について語った。 【画像】倫子の前でまひろと歌を交わす道長に波紋… 黒木にとって、大河ドラマへの出演は3度目。くしくも「真田丸」(2016)でも真田信繁(堺雅人)の、「西郷どん」(2018)でも西郷隆盛(西郷吉之助/鈴木亮平)の妻を演じている。「光る君へ」で演じる倫子は左大臣・源雅信(益岡徹)の娘で、宇多天皇のひ孫にあたる。娘を帝に入内させることで家を繁栄させたいと望む貴族が多かった時代に、倫子は父、そして母・穆子(石野真子)に無理やり入内させられることなく、伸び伸びと育てられた。打毬の試合で道長の勇姿に心奪われ一目ぼれした倫子は、とんとん拍子で道長の妻に。道長はその後、みるみるうちに左大臣に上り詰め、娘の彰子(見上愛)が一条天皇(塩野瑛久)に入内し、皇子・敦成親王(のちの後一条天皇)を出産。敦成親王が東宮となったことで、道長の権力は揺るぎないものとなる。一方で、倫子は道長が自分ではない誰かを想っていることに気づいていく。
倫子の人生について、黒木は「なんだかんだいって人生を全うしていますよね。好きな男を手に入れ、権力者にし、子をたくさん作り、妻としての役目を果たした。自分の子たちから帝が出たということは、その時代ではきっと大成功ですよね。ただ、一番手に入れたかったものは手に入れられなかったという。成功して手に入れられたものと、手に入れられなかったものの両方がある人生だと思います」と思いを巡らせる。
視聴者の間では、倫子は道長とまひろの仲に気づいているのか? との話題がたびたび持ち上がってきたが、第36回では決定的な場面があった。敦成親王の誕生から50日目に行われた「五十日(いか)の儀」の後に道長が開いた祝宴で、道長が倫子の目の前でまひろと歌を交わし、息の合った様子の二人を目にした倫子は表情を曇らせ、その場を去った。さらに、第38回では息子・頼通(渡邊圭祐)の結婚を巡る会話の中で、道長が倫子に「妻は己の気持ちで決めるものではない」「男の行く末は妻で決まるとも申す。やる気のなかった末っ子の俺が今日あるは、そなたのおかげである」と悪気なく話した。それでも倫子は「子どもたちのお相手を早めに決めて、その後は殿とゆっくり過ごしとうございます。二人っきりで」と寄り添うが、それには道長は反応しない。