BiSHは自分の青春だった――解散まで残り半年、涙ながらに語る「決断の日」、そして「これから」
他のメンバーにも話を聞いていくと、それぞれの受け止め方があらわになる。アユニ・Dは「もう頭が真っ白になっちゃった」と振り返る。 アユニ「渡辺さんから解散について言われた瞬間は、恐怖とか不安とか悲しみもあったんですけど、今思えば、どこか安心みたいなのもあったのかな。正直、『永遠に続くのかな』と思ったりもしたから、BiSHの終わりの輪郭がはっきりしてくれたのはうれしかったっていうか、複雑でした。すごいいろんな感情がありました」
モモコグミカンパニーも複雑な胸中を明かす。 モモコ「やっぱり人気商売じゃないですか。だから、『今はいいけどいつまでやるのかな』みたいな気持ちもあったし、いつまでもめちゃめちゃ頑張り続けるのは、自分の中でも不安要素としてあったのかなって、解散という言葉を聞いてから思って。でも、事務所を出た後は、すごく悲しくなったし」
比較的冷静に受け止めていたのはハシヤスメ・アツコとリンリンだ。 ハシヤスメ「渡辺淳之介という存在のもとで活動している以上、解散だったりとか、別れだったりとかはあるものなのかな、そうなるよなって、納得したというか」 リンリン「ちょうどそのとき、メンバーのソロも活発になってきて、自分が個人的にやりたいことも見つけられはじめてきた時期に重なってたので、私的にはけっこうプラスにとらえました」
涙が止まったチッチが言葉を続ける。 チッチ「一番カッコいいときに解散することが、メンバーにとっても一番いいし、BiSHにとってもすごくらしくあることだっていうのは納得できたんですけど、続けるっていうことの素晴らしさも知ってきたから、納得できてる自分と、納得できてない自分がずっといて。でも、BiSHは6人でひとつなので、一人ひとりの意見をちゃんと話して、『これが自分たちの意思だ』って渡辺さんに伝えました」 チッチは三たび涙を流しはじめた。
不安とか楽しみとか何もない
解散翌日からは、それぞれ独り立ちとなる。今後について不安がないかと聞くと、チッチは「不安がない人は、いないんじゃないですか」とつぶやいた。 チッチ「解散した後のことなんて、毎日考えます(笑)。全然違うバラバラの個性だったからこそ、『この子はこういうことをするのかな?』って、ワクワクするところもあります。私はこういう話をするとずっと泣くので、気にしないでください(笑)」