小池克臣が推す「予約困難予備軍」の焼肉店はここだ! 迷走期を脱却し、肉のクオリティを突き詰めた町田の名店
一度に半頭分仕入れている新鮮なレバー。「ホルモンはまずいものと思っている人がまだ多いので、新鮮なレバーのおいしさをぜひ試してほしい」と、五十嵐さんは自信たっぷりに語る。店で推奨しているのが、胡麻油にたっぷり浸してまとわせコーティングしてから焼く“コロコロ焼き”。レバーをサッと回し転がしながら焼き、火をまとうように炙り焼く。この工程を何度も繰り返すことで、程よく火が入り、ふわっと甘い香りが湧き立つ。肉のポテンシャルを最大限に引き上げる、焼き方にも妥協しない姿勢がうかがえる。
小池さん「胡麻油の香りだけでお腹が減りますね(笑)。おいしくないレバーは焼くとパサパサになるけれど、上質ないいレバーは焼いてもおいしい。その好例がこちらのレバーだと感じます。食べる順番的には、一通り焼肉を堪能した最後に楽しむ部位です。五十嵐さん推奨の“コロコロ焼き”、気に入ってしまったのでしばらく真似しようかな。」
五十嵐さんのこだわりの強さや情熱、内臓系のインパクトの強さに共感し、勝手にファンになったという小池さんが今回取材して「しみじみといい店だなと感じずにはいられない」とさらに思いを募らせた。値段に関係なくおいしく、いざお会計をすると想像外に安くて、何でこんな値段が実現できるのか!?と驚く店は、町田界隈だけでなく焼肉界での内臓系の価値を高めている。「内臓系だけじゃなく正肉にも真摯に向き合ったら、さらにすごいことになりそうと妄想してしまう」と、小池さんが期待してやまない店の今後の進化にも注目したい。
少し遠くても、街になじみがなくても、わざわざ町田という場所に遠征したくなる、今回の「うしの絵」。内臓系焼肉の概念を覆す、和牛のおいしさの真髄を破格で堪能できる聖地は、予約困難になる前にぜひ訪れておきたい。
焼肉 うしの絵
住所 : 東京都町田市中町1-18-16 A-1ビル2F TEL : 042-850-8385 ※価格はすべて税込
取材・文:濱口眞夕子(SEASTARS Inc.) 撮影:八木竜馬