バイデン氏、アマゾンの熱帯雨林訪問 気候変動の脅威に警鐘
Jarrett Renshaw [マナウス(ブラジル) 17日 ロイター] - バイデン米大統領は17日、現職の米大統領として初めて南米アマゾンの熱帯雨林を訪れ、気候変動の脅威に警鐘を鳴らした。気候変動を否定するトランプ次期大統領を念頭に、現政権の強力な気候政策を土台に次期政権が「さらに積み上げることが選択できる」と指摘した。 バイデン氏はブラジル・アマゾン地域の最大都市マナウスで森林保護に携わる地元指導者と面会。大統領専用ヘリコプターに乗ってマナウスのアマゾン川とネグロ川の合流点を視察した。合流点は過去数十年で最悪とされる干ばつにより水位が急低下している。 バイデン氏は記者団に「世界の森林は大気中の二酸化炭素を吸収しているのに世界は毎分サッカー場10面分の森林を切り倒している」と強調した。 ブラジルのルラ大統領は2030年までに自国の熱帯雨林の森林破壊を終結させる方針を掲げ、先進国に熱帯雨林保護を目的とするアマゾン基金に貢献を促している。 バイデン氏は同基金に5000万ドルの追加拠出を発表。累計の拠出額は1億ドルとなった。昨年目標に掲げた5億ドルは下回っている。 トランプ氏は気候変動を「でっち上げ」と呼び、バイデン政権下で成立した気候変動対策を盛り込んだインフレ抑制法を縮小する方針を示している。