米フォード、大型EV中断 販売伸び悩み、投資も縮小
【ニューヨーク共同】米自動車大手フォード・モーターは21日、3列シートのスポーツタイプ多目的車(SUV)として計画していた大型電気自動車(EV)の開発を取りやめる方針を明らかにした。EV販売の伸び悩みを受けたもので、年間投資額のうち4割をEVに投資するとしていた計画も3割に縮小する。 同日発表した電動化戦略の見直しに盛り込んだ。3列シートのSUVは堅調な需要が見込まれるハイブリッド車(HV)に切り替える。今後、関連の特別損失を計上する予定という。 フォードの2024年4~6月期決算はEV事業が振るわず、純利益が前年同期比4.5%減だった。ファーリー最高経営責任者(CEO)は声明で「顧客に最大限の選択肢を提供し、われわれの強みを発揮できる計画をつくり上げた」と強調した。 米国では価格面や充電網の課題からEV販売が鈍化傾向にある一方、日系メーカーが得意とするHVの販売が堅調に推移している。