長濱ねるが沖縄取材――“平和の詩”つづった8歳に聞く「これがへいわなのかな?」 1枚の絵から感じた「平和をポケットに」
日テレNEWS
多くの市民が巻き込まれた沖縄戦から78年。組織的戦闘が終わったとされる6月23日は「慰霊の日」です。俳優でタレントの長濱ねるさん(24)が、沖縄を取材。全国に広がった詩を書いた小学生に会い、どんな思いでつづったのか、平和とは何かを聞きました。
■長崎出身の長濱さん、沖縄の思い出
6月に沖縄を訪れた長濱ねるさん。この地には思い出がありました。 長濱さん 「私の父が沖縄に住んでいたことがあったので、平和学習に連れてきてくれたことがあって、防空壕を見に行ったり、資料館を見に行ったりしました」 長崎出身の長濱さんは、祖母から被爆体験を聞くなど、小さい頃から戦争に触れる機会が多かったといいます。
■「慰霊の日」式典で朗読、大きな反響に
長濱さんが会ったのは、去年の「慰霊の日」の式典で、自分が書いた詩を朗読した小学3年生の德元穂菜(ほのな)さん(8)です。 7歳だった当時の式典で「せんそうのはんたいはなに? へいわ? へいわってなに?」と読み上げました。「こわいをしって、へいわがわかった」というタイトルの詩は、大きな反響を呼びました。 長濱さん 「なんでこの詩を書こうと思ったんですか?」 穂菜さん 「美術館に飾られている絵がとてもかわいそうだったから、天国に届いてほしいって思って詩を書きました」
■惨劇を描いた「沖縄戦の図」がきっかけ
詩を書くきっかけになった巨大な絵が、沖縄・宜野湾市の佐喜眞美術館にあります。沖縄の惨劇を描いた「沖縄戦の図」(丸木位里・丸木俊、1984年)。長濱さんは絵を前に「子どもとか赤ちゃんがすごく目につきますね。苦しくなりますね」と言いました。 国内唯一の地上戦となった沖縄戦。20万人以上の犠牲者のうち、住民は約9万4000人でした。当時の県民の4人に1人が亡くなったといいます。「沖縄戦の図」は、生存者の証言を基に、人々がどのように犠牲となったかが描かれています。 長濱さん 「怒りを持っている表情もあれば、子どもに対する愛情の顔だったり、この土地で行われていたとは、どうしても想像がつかないですね。これを小学2年生当時の穂菜さんが見てどんなことを感じたのか…。私でさえ今、すごく苦しい気持ちになっているので」