焚火でもコゲつきなしでウマい! エバニュー “モバイル炊飯器” 新米で実証! 「キャンプ朝定レポ」
■しっかり吸水すれば勝利は目前
ギアのうんちくはこれくらいにして、さっそく炊いていきましょう。今回選んだお米は、宮城県産の「だて正夢」。仙台藩初代藩主・伊達政宗をリスペクトしているようで、「これぞ天下をとる旨さ。」というキャッチコピーに賭けます。 炊飯といえば水加減や火加減が気になるところ。ですが、気温や米の品種などで変わるため、「これ」という正解はありません(ごめんなさい)。ですので、今回紹介する筆者のやり方もあくまで一例として参考にしてください。 水加減の基本は米と水の比率は100:110。つまり、米が1合(180cc)なら、水は200ccが基準と覚えておくと大失敗はないはず。そこで注目してほしいのが、「U.L. Alu Pot 700」の鍋はだに記される180・270・360・540という容量を示す目盛りです。 これは、1合炊きの際には180の目盛りで米を計量し、洗米後に360まで水を張れば、米の隙間にも水が入るので自動的に100:110の水加減になるという仕組み。1.5合なら、米を270の目盛りで計量し水を540まで入れるだけでよいわけです。 この目盛りの意味を理解したときは震えました。エバニューの中の人は本当に白米が好きなんだろうなって。さて水加減が終わったら、浸水という名の放置プレイです。夏場なら30分、冬場なら1時間ほどかけて生の米に水を吸わせます。 浸水が大切な理由は、水を含むことで米の芯まで熱が伝わりやすくデンプンが分解されてふっくら仕上がるから、といわれています。雑菌の繁殖を押さえるためにも、長くて2時間以内で大丈夫です。 アウトドア炊飯の失敗は、この給水時間が足りずに起こりがちなので、ここはしっかり時間をとってください。
■「U.L. Alu Pot 700」は焚火炊飯も得意
今回は新米を味わうと同時に焚火欲も解消するため、熱源に小型のウッドストーブを用意しました。まずはガンガンの強火にかけ短時間で沸騰させます。 このとき蒸気に押されフタが動かないよう重しをします。以前Ti 400FDに水と卵を入れておいたところ、偶然良い感じのゆで卵になったので、いずれそのあたりも研究したいところです。 湯気が勢いよく出てきたら、火を弱めます。焚火なので微調整は難しいものの、フタが鍋の内側に収まることで吹きこぼれにくいので、あまり神経質にならなくても大丈夫。 フタから湯気がでなくなったら、もうすぐ炊き上がり。可能な限り弱火にし、ここからは全集中で鍋から発する香りをかぎます。 炊きたてご飯の香りが煎餅のようになり始める瞬間が完成の合図。おコゲが好みなら、消す間際に強火にすると焦げ感が出て香ばしくなります。