産学官復興会議25日設置 知事能登駅伝「数年後に」 県議会代表質問
石川県議会12月定例会は6日、本会議を再開し、馳浩知事は能登半島地震からの復興に向けた事業を推進する「産学官石川復興プロジェクト会議」を25日に設置すると明らかにした。知事は具体的な取り組みの一つとして能登駅伝の開催を掲げ、「記録より記憶に残る大会になるよう、数年後の開催を目指して準備を進める」と述べた。 横山隆也氏(自民)の代表質問に答えた。産学官の会議には北國新聞社、北國フィナンシャルホールディングス、北陸電力、金大、金沢学院大、県の各代表が参画する。馳知事は「産学官が連携して能登の創造的復興の象徴となるプロジェクトを推進していきたい」と意欲を語った。 能登駅伝については、大学生の参加を基本として大枠の検討を進めているとし「学生と被災地の皆さんが触れ合う機会をつくるなど能登に関心を持ち続けてもらえるよう工夫する」と話した。 同会議では能登駅伝に加え、輪島塗や酒蔵の復興、ジオパーク認定を目指す取り組み、観光DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進など各種事業の具体化を目指す。 ●金沢―大聖寺で快速列車 IRいしかわ朝夕、来春導入へ 馳知事は、IRいしかわ鉄道(金沢市)が来年春のダイヤ改正に向け、金沢―大聖寺間で朝夕1往復の快速列車を導入する方向で最終調整していると説明した。通勤時間帯の利便性向上を図るとともに、マイカー通勤者の列車利用を促す。 金沢―大聖寺間には全15駅があり、快速列車はこのうち複数の駅に停車しない。合わせてIRは、金沢―小松間での列車の待ち時間を短縮するため、普通列車など計7本の増便を検討している。今月中にダイヤ改正の概要を公表する。 ●旧県立図書館の先行解体検討 社会福祉会館移転前に 移転新築する金沢市本多町3丁目の県社会福祉会館に絡んで馳知事は、隣接する旧県立図書館の先行解体を検討する方針を示した。今後4~5年程度かかるとみられる社会福祉会館の移転を待たず、図書館跡地の暫定的な利用を探る。 県立図書館は2022年7月に金沢市小立野2丁目に移転新築した。旧図書館は現在、全館が使われていない状態で、馳知事は「今のままの状況は景観上や防犯上の観点からも好ましくない」との認識を示した。社会福祉会館は金沢西高グラウンドへの移転に向け、基本構想の策定を進めている。