「うちの子だけ運動会に参加できなかった」元チャットモンチー福岡晃子 4歳の息子の発達障害と東京から移住して徳島で子育てをする今
やっぱりみんなが楽しそうに参加している中で、うちの子だけ何も出ていない姿をみると、息子の特性をわかっていても、「あぁ…」と思ったことは正直ありました。
■「ちゃんとしつけてますよ」 ── 保育園の行事以外で、ほかのお子さんとくらべることはありますか? 福岡さん:普段はもうくらべなくなりました。あと、うちの子どもの強みというか、息子は英語がとても好きなんですよ。英語の歌を歌ったり、英語をしゃべってみたり。たぶん耳がいいのでしょうね。私のライブにも来たことがあります。ライブは音が大きすぎてダメだったようですが、家にあるドラムはよく叩こうとするし、私のベースやギターにも興味を示すんです。みんなと遅れることがあっても、息子には息子の魅力があると思えるようになりました。
運動会は難しかったんですけど、お遊戯会のようなものがあって、先生が息子ができそうな役を与えてくれるんです。息子が頑張っている姿が見られたのはとても嬉しかったですね。 ── 保育園もとても協力的な印象がありますし、移住された徳島の環境もとてもいいそうですね。 福岡さん:子育てが始まってから地元の徳島に移住しましたが、子育てをするにはとてもよかったなと思います。近所の小さなスーパーに行くと、息子の特性をわかってくれてる店員さんが多いんです。私がレジでお金を払っているときに息子がどこか行ってしまうので、急いでレジをしてくれるとか(笑)。店から飛び出したら追いかけてくれたり、いらないものを持ってきたら「いらんやろ」と返してくれたり。
── 東京だとまた違った反応になるのかもしれませんね。 福岡さん:東京は東京で好きでしたが、子どもがスーパーで走り回ったら「なんでちゃんとしつけをしないんだ」と、親が周囲から見られているイメージがあって。「私、ちゃんとしつけしてますよ。ちゃんと怒ってますよ」ってアピールじゃないですけど(笑)、人の目を気にしていたような気がします。でも今、住んでいる場所はそれが全然ないんですよ。小さい街ですし、うちの子の特性を知ってもらえているぶん、暖かく見守ってくれるような雰囲気はありますね。