日本だけって意識をしていない――「アイドル」が大ヒット、プレッシャーも抱えるYOASOBIの視線の先
海外でこんなことが起きるんだ
Yahoo!ニュースが初めてYOASOBIに取材したのは2020年夏。その際に「紅白に出たい」と明言していたふたりは、その年末に「第71回NHK紅白歌合戦」に「夜に駆ける」で初出場。翌年には日本武道館公演まで実現させた。コロナ禍では大ブレイクを実感しにくかったというが、2023年に開催された全国ツアー「YOASOBI ARENA TOUR 2023 “電光石火”」では、全国7カ所、14公演で約13万人を動員。ファンが声を出せるようになったライブの影響は大きいとふたりとも語る。 また、「YOASOBI ARENA TOUR 2023 “電光石火”」の前後には海外公演も行った。2022年12月にはインドネシアのジャカルタとフィリピンのマニラで、今年8月にはアメリカのロサンゼルスでそれぞれフェスに出演した。 「いやあ、もう素晴らしかったですね。国民性もあると思いますけど」(Ayase) 「日本語曲を日本語のまま大合唱してくれて、『海外でこんなことが起きるんだ』って。インドネシアで『たぶん』を歌ったときに、Aメロから大合唱してくれて、『えっ、こんなに歌うんだ』って、歌いながらめちゃくちゃ驚いていて」(ikura) 驚いたのはライブ中だけではない。街中でもファンに声をかけられたという。 「このAyaseとikuraを見たときに、YOASOBIだってわかるっていうのが、すごいなと思って。海外で街中を歩いてて声をかけてもらえて、すごく浸透しているんだなというのを感じました」(ikura)
アメリカ公演の模様はAmazon Musicでも生配信されたが、YOASOBIはそこでも観客から熱狂的な反応を受けていた。「アイドル」は、「Billboard Global 200」でもトップテン入りを果たしている。 「アメリカで聴いてくれている層がいることはわかってはいたんですけど、インドネシアのときと同様に、こんなに一緒に歌ってくれる人、待ってくれてる人が実際にいるっていうのは、やっぱりびっくりしました」(Ayase) 「LAのお客さんは、曲をたくさん知らなくても、そのアーティストへの興味だけで、初めて聴いた曲でも、とりあえず体でノることができるんです。『YOASOBIいいじゃん、なんか楽しそう』みたいな感じで、踊ってくれているのはすごく感じました」(ikura)