レスリング藤波朱理20歳が「カラオケで西野カナを熱唱」その理由が深すぎた…パリ五輪で注目を集めた“親友・鏡優翔とのW金メダル”ウラ話
かたや中学2年生から公式戦無敗で137連勝目が金メダル。かたや女子最重量級で史上初の金メダル。パリ五輪で女子レスリング王国のプライドを存分に見せつけた日本勢の中でも、とりわけ印象に残る強さを見せつけた最強女子コンビ、53キロ級の藤波朱理(ふじなみあかり)(日体大)と76キロ級の鏡優翔(かがみゆうか)(サントリー)は親友同士だ。 パリから帰国した後はテレビのバラエティー番組に引っ張りだこ。明るいキャラクターで、選手村などでの楽しいエピソードが次から次へと出てくる名コンビだが、2人にはともに大けがを乗り越えての金メダル獲得という共通のドラマがある。 【現地写真】「こんな光景、見たことない」「北朝鮮の選手もニッコリ」藤波朱理20歳の“神対応”&親友・鏡優翔とのハグがステキすぎ…金メダルで作ったハートマーク&「どんだけ強いの?」無敵のレスリングも一気に見る(全50枚)
6年前から励まし合ってきたふたり
現在20歳の藤波と22歳の鏡が、カデット時代に初めて同じ国際大会に出たのは2018年。その頃から「絶対にオリンピックで金メダルを獲ろうね」と話し、いつも互いに励まし合う仲だった。 2人はシニアになってからも順調に力をつけていった。藤波は21年、世界選手権に初出場して初制覇。鏡は22年世界選手権に初出場して3位になり、表彰台に上がった。 中学生の頃からほぼ無失点で連勝を伸ばしていた藤波は、その無敵ぶりで評判が高かったし、鏡には日本女子が五輪で一度も獲っていない最重量級の金メダルという期待が懸かっていた。 ただ、順調に実力を磨いていった2人だが、ケガに泣いたことは少なくなかった。 藤波は22年夏に左足甲(リスフラン靱帯)を負傷して連覇の懸かっていた世界選手権を辞退。10月には左膝が蜂窩(ほうか)織炎になってU23世界選手権も欠場する憂き目に遭った。 鏡は同じ22年12月の全日本選手権で試合中に右大胸筋断裂の大けがを負って手術をした。 それでも2人ともどうにか復帰を果たし、23年世界選手権では藤波が2年ぶりに優勝を果たし、鏡は浜口京子以来20年ぶり2人目の優勝を飾った。
パリ五輪前、鏡が藤波に贈っていた言葉
ところが、パリ五輪まであと4カ月あまりというタイミングで、まさに“好事魔多し”を痛感するアクシデントが相次いで2人を襲った。 3月上旬に鏡が肋骨を骨折したかと思うと、藤波は3月14日の練習で負傷し、左ひじ脱臼および内側側副靱帯断裂で手術。さらに鏡は5月に右ひざ内側側副靱帯を損傷した。 焦るなと言っても無理があるような本番直前のタイミング。しかもケガの度合いが2人とも決して軽いものではなかった。だからこそ2人は互いに励まし合いながら、厳しい時期を乗り越えようとした。 パリ五輪が始まる前、藤波は「優翔さんにはすごく仲良くしてもらっていて、(3月に左ひじの)けがをした時にもたくさんのメッセージを送ってくれました」と感謝していた。そして、鏡からのメッセージで心に響いた言葉を聞かれると、「『挫折した人にしか見られない景色がある』と言ってくださって、確かにそうだなと思いました」と語っていた。
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