九州交響楽団の首席指揮者・太田弦、満を持してマーラー「交響曲第9番」に挑む…2025年度プログラム
こうした中で来年指揮者デビューから10年となり、「いつかは手を出したい」と考えていたマーラーに向き合うのが2026年2月11日の定演だ。マーラーの完成した最後の交響曲となった「交響曲第9番」は、迫り来る死の予感や過去の作品からの引用がにじむ大作だ。「今の九響とならいい演奏になる」とこの半年で相性の良さを実感したからこその自信を見せた。
定演ではほかに、気鋭の指揮者、熊倉優によるプッチーニの歌劇「トスカ」(演奏会形式)(5月22日)や戦後80年の夏に平和への祈りを込めて奏でられるユベール・スダーン指揮のモーツァルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(7月31日)なども注目だ。ミュージックアドバイザーに就任し2年目を迎える北九州市出身のバイオリニスト、篠崎史紀は、北九州定期演奏会(8月30日)に出演。ベートーベンの「交響曲第7番」などが予定されている。(敬称略)