1~6月のベースメタル生産、電気銅6年ぶり80万トン超。亜鉛も3年ぶり増
経済産業省がまとめた生産動態統計によると、2024年上期(1~6月)のベースメタル生産量は、電気銅、亜鉛、電気鉛のすべてが前年同期を上回った。電気銅は、暦年上期ベースで過去最高水準だった18年上期以来、6年ぶりに80万トン超の高水準だった。亜鉛は主力の亜鉛めっき鋼板向けの本格回復には至っていないものの、一部製錬所で前年同期に大定修があった反動増などから3年ぶりに前年同期を上回った。 電気銅は、生産量が前年同期比3・7%増の80万2474トン、出荷量が同1・9%増の73万8904トンで生産量、出荷量ともに3年連続で前年同期を上回った。 生産はすべての月で13万トン超の高水準を維持。18年上期の80万8068トンには届かなかったが、暦年で過去最高だった18年並みの高水準で推移している。出荷は年前半に輸出が好調だったことなどから前年同期を上回った。 亜鉛は生産量が同6・6%増の26万1411トン、出荷量が同2%増の24万6695トンで生産量、出荷量ともに3年ぶりのプラス。電気鉛は生産量が同17・5%増の9万7040トンで3年ぶりのプラス、出荷量が同0・5%減の9万175トンで2年ぶりのマイナスだった。 一方、6月単月では、電気銅は生産量が前年同月比5・4%増の13万3650トンで5カ月連続のプラス、出荷量が同6・6%減の11万9964トンで6カ月ぶりのマイナス。出荷は内需の停滞に加え、輸出の減速などから減少。 亜鉛は、生産量が同4・9%減の4万2307トンで5カ月ぶりのマイナス、出荷量が同11%減の3万9148トンで2カ月連続のマイナス。 電気鉛は生産量が同15・9%増の1万5950トンで3カ月連続のプラス、出荷量が同4%減の1万5707トンで3カ月ぶりのマイナスだった。