旧車レストア×ヤマハトレールDT1☆フルレストアにチャレンジ☆Vol.2
近所のバイク仲間が長年所有(20数年)していた部品取り車のDT1。レストアするつもりで「コツコツ部品集めしていたそう」なので、縁あってこれから先の作業を担当させて頂くことになった。本格的な作業へ取り掛かる前に、可能な限りやっておくべきことが多いのもフルレストア作業。完成車を所有しているバイク仲間がいけば、見本車として詳細ディテールを撮影させていただくのも、ひとつの資料と言えるだろう。 【画像】車両チェックの様子をギャラリーで見る(12枚) 文/Webikeプラス たぐちかつみ、撮影協力/シャシテック
基本骨格の「フレーム」は大丈夫ですか!?
曲がった、歪んだ、などなどのフレーム骨格の整体修理から、曲がったホイールの修正やペイント仕上げなどなど、普通のバイク屋さんではなく、バイク屋さんが依頼する修理屋さんとして知られているのが静岡県掛川市のシャシテック。連絡を入れてスケジュールを予約し、まずは現状フレーム骨格のコンディションを「診断」していただいた。バイクフレームの基準はスイングアームヒボットにあり、その位置関係に対してステアリングヘッドパイプの位置関係が正しいか?専用の測定機器で事前診断を行った。スイングアームピボットシャフトの代わりに測定器のマウントシャフトを差し込み、スイングアームピボットの固定から作業開始。
レーザーポインターでステアリングの歪み測定
スイングアームピボットを固定したら、ステアリング周り一式を取り外し、ヘッドパイプにレーザーポインターで測定するための検具を取り付ける。おそらく過去の転倒が原因で、スイングアームピボット基準に対して首先=ステアリングヘッドパイプが、進行方向に対して時計回りにほんの僅か歪んでいた。歪みが無しなら検具の先端にポインターの赤点が照射されるはずだ。昭和の接骨院の如く、ここから先は「整体」の要領で歪みを補正修正。ステアリングヘッドパイプの検具を補正棒へ交換し、定盤に固定されたチェーンブロックで補正棒を引っ張る。このあたりの作業進行は経験者のなせる業。補正修正で戻り過ぎない程度にチェーンブロックを引っ張り、フレームのバックボーン=メインパイプを大型ゴムハンマーで一撃。振動が伝わり歪みが補正され、検具でレーザー測定し直すと、尖った検具先にポインターが当たった!! こりゃ凄い!!