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勤務中の警察官による交番内での卑劣な犯行が初めて明らかになった。2023年に熊本県内にある交番で、当時部下だった女性警察官にわいせつな行為をし、けがをさせたとして強制わいせつ致傷の罪に問われている元警察官の男の裁判員裁判が12月9日に熊本地裁で始まり、男の被告は起訴内容を認めた。 【画像】元警察官の被告は初公判で起訴内容認める

交番内の仮眠室で部下にわいせつ行為か

強制わいせつ致傷の罪に問われているのは、元警察官の男の被告。年齢は明らかになっていないが、当時、勤続30年だった。 起訴状によると、被告は2023年2月に当時勤務していた熊本県内にある交番の仮眠室に部下の20代の女性警察官を呼び出し、胸や下半身を触るなどわいせつな行為をして、全治約10日のけがをさせた罪に問われている。 被害者保護の観点から被告人の名前などを伏せて行われた12月9日の初公判で、被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

熊本県警は処分など一切公表せず

冒頭陳述で検察は、「当時交番長だった立場を利用し、勤務中の交番内での犯行で卑劣かつ悪質」と指摘。 一方、弁護側は「被害者に慰謝料を払い、懲戒免職処分となるなど社会的制裁を受けている」と主張した。 また、被告人質問で「親子みたいに良好な関係だった被害者に深い傷を負わせ、猛省している」と述べた被告に対し、被害者は「信頼していた上司に裏切られ、PTSDとの診断を受けた。現在も休職していて、憧れていた警察の仕事が2年近くできず、悔しい」と悲痛な胸の内を語った。 事件発生から男の処分などについて熊本県警は一切公表しておらず、その理由について「広報していない事案についての回答は差し控える」としている。裁判は12月9日結審し、16日に判決が言い渡される予定だ。 （テレビ熊本）