大谷翔平を輩出した東北が「アツい」 スカウト語った理由…話題を呼んだドラフト6人指名も
オリのドラ1・麦谷「周辺には、いい意味で何もなくて野球に集中できる環境」
東北がアツい──。岩手県花巻市に所在地を置き、10月24日のドラフト会議で同一チームとして史上最多タイの6人が指名され話題になったのが、富士大だ。明治神宮野球大会・大学の部では、22日の初戦で創価大に0-3と零封され敗退したが、改めて“プロから求められる”理由に注目が集まっている。 【動画】うなり上げる剛速球は163キロ! “謎”の高校生の衝撃投球 最後の試合はあっけなかった。ドラフト会議で指名された6人のうち、オリックス1位の麦谷祐介外野手は「2番・中堅」でスタメン出場するも4打数無安打、広島4位の渡邉悠斗捕手は「4番・一塁」で4打数1安打、巨人育成1位の坂本達也捕手は8番で3打数無安打に終わり、広島2位の佐藤柳之介投手は先発して4回3失点だった。ソフトバンク3位の安徳駿投手とロッテ育成3位の長島幸佑投手には登板機会がなかった。 麦谷は試合後、「“4の0”で、最後の試合では何もできなかったという印象しかありません」と唇をかみつつ、「安田(慎太郎)監督に声をかけていただいて富士大に来て、ここまで育てていただいた。それだけに勝ちたかったですが、まだ恩返しできるチャンスはこれから先まだあると思うので、明日からでも、すぐに練習したいです」と気持ちを切り替えた。 今年の大量6人の指名が象徴的でだが、これまでも富士大は、ソフトバンク・山川穂高内野手、西武・外崎修汰内野手、日本ハム・金村尚真投手ら一流選手を数多く輩出しきた。麦谷はその要因を「練習する設備が整っているのはもちろんですが、周辺はいい意味で何もない。本当に野球に集中できる環境なのがいいのではないかと思います。それに安田監督も“選手ファースト”で接してくれて、やりやすいです」と論じる。 一方、楽天の井上純アマスカウトは「東北地区だけでなく、沖縄を含めて全国からいい選手を発掘し集めています。“スカウティングの勝利”という面があるのではないでしょうか」と分析。さらに「最近、東北自体がアツいです。東北地方は小、中学生にもいい選手が増えていると注目されているようですよ」と付け加えた。