【独自解説】「パーティーは儲けるためではなく寄付行為」自民党元幹事長・石原伸晃氏に徹底質問!派閥とは、パーティーとは、政治資金とは…?さらに首相に緊急提言!「『遺憾』では国民には伝わらない」
元自民党の幹事長で派閥のトップだった石原伸晃氏に、政治資金を巡る一連の問題を徹底質問!さらに、「裏金問題」・「支持率低下」の岸田政権に、自身の経験も踏まえて緊急提言!岸田首相に鉄板焼き店での会食で直接伝えた話とは? 【タカオカ解説】安倍派、二階派へ強制捜査のメス…自民党“裏金疑惑”を巡り事態が大きく進展、今後のポイントとなる、「金額の線引き」とは?そして最終ターゲットは?
“戦友”岸田首相に提言「“永田町用語”では国民に伝わらない」
石原伸晃氏は、1990年に初当選し自民党に入党。2001年小泉内閣で行政改革担当大臣として初入閣しました。その後、政調会長や幹事長を務め、2012年には山崎派を引き継いだ石原派の会長として派閥を率いました。2021年の衆議院選で落選し、派閥会長辞任し、石原派は森山派となりました。岸田総理とは戦友で同い年だということです。2008年、石原氏が総裁選に出馬した際には岸田総理が推薦人に名2021年の総裁選では岸田総理を支持しました。
今回の裏金問題について石原氏は、岸田総理との会食で「まずは国民への謝罪が必要だと思う」と伝えたといいます。 Q.“政府として”謝罪が必要だと考えているのですか? (石原氏) 「政府というよりも自民党の総裁としてです。自民党の1派閥の幹部が政治資金規正法上の法律違反と思われる事態を引き起してしまったわけですから、自民党のナンバーワンとして、『申しわけない』と言われるのがいいと、私は思いました。総理も言っているのですが、“永田町用語”で『大変遺憾でございます』と言っても国民の皆さんには『何が遺憾なのかいな』という感じなのではないでしょうか」
「ノルマはなかった」当時の石原派、「ほかの派閥の台所事情というのは分からない」
岸田政権の支持率は、最低水準が続いています。石原氏は「安倍派の問題の総決算をやらされてる感じがして気の毒でかわいそう」だと話しています。そして「アメリカのバイデン大統領やフランスのマクロン大統領も(30%~34%)低い水準。岸田総理は芯の強い人だから今後しっかりやってほしい」と語っています。
2022年の4月ごろ、キックバックをやめる方針を安倍派幹部らで決定し、その後“撤回”されていたということが分かりました。東京地検特捜部は、キックバックを止める方針を決めた経緯、撤回しキックバックを続けた経緯など派閥幹部から詳しく調査しているとみられます。 Q.こういう話を聞くと、安倍派の中でキックバックについて話し合って、情報を共有して撤回したというふうにみえるのですが? (石原氏) 「私は断定的なことは言えませんが、国民の多くがそう思っていることに間違いないと思います。派閥から一定の寄付をもらったと政治資金として収支報告書に記載すれば何の問題もないわけですから、何に使ったかということを捜査が終わった段階で、嫌疑をかけられた人たちが自身の言葉で話していただければ真相が明らかになると思います」 Q.石原派の時代にこの手の問題はなかったですか? (石原氏) 「ノルマがなかったです。山崎会長の時代もなかったですし、私は山崎会長の時幹部ですから、自分で自分の能力に見合った派閥の運営費を山崎会長のところにお届けしています。それは私の政治資金管理団体から山崎会長の政治資金管理団体へしっかりと収支報告に則って行っています。今度の問題は、なぜ収支報告をしなかったのか、その資金がどこに行ってしまったかが一番の問題だと思います」 Q.石原派の時代は、こういった裏金を工面しなければいけないほど困っていなかったということですか? (石原氏) 「閣僚を経験した人は自分で自分の政治資金を集められますが、私自身もそうですが、当選1~2回の人たちは自分だけでは集められないのというのは事実です。政治資金管理団体から政治金管理団体へ寄付をする形で資金を頂きたいと若手から言われたので、限られた金額ですがそういうふうに処理しました」 Q.ほかの派閥の事情というのは、同じ自民党内に居ても分からないものなんですか? (石原氏) 「ほかの派閥の台所事情というのは分かりません。派閥の会長で集まることはありましたが、『お宅の派閥の懐具合はどんな塩梅ですか?』というような会話は1度も記憶にありません」 Q.安倍派が最大派閥ですが、最大派閥に入ると当選しやすいとか上に上がりやすいとか思うのですが、その点はどうなのですか? (石原氏) 「政策集団とは、志を同じくする肌合いの合う人が集まって、時の会長を総理総裁に押し上げていこうというのが派閥だと思いますので。そういうことはあるんだと思います」
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