逆転サヨナラ満塁弾を放ったフリーマン（AP）

◇25日（日本時間26日）　MLBワールドシリーズ第1戦　ドジャース6―3ヤンキース（ロサンゼルス） ◆劇弾だ！フリーマン、延長10回に逆転サヨナラ満塁ホームラン！【動画】 　ドジャースは地元で開幕したワールドシリーズ（WS）第1戦でヤンキースに劇的勝利。フレディ・フリーマン一塁手（35）が延長10回に逆転サヨナラ満塁アーチを放ち、白星発進した。 　2―3と1点を追う延長10回2死満塁。打席のフリーマンが6番手左腕コルテスの149キロ直球を捉えた打球は、右翼席中段に飛び込むグランドスラム。打った瞬間、フリーマンは自軍ベンチに向かってバットを持った右手を高々と掲げ、一塁へと確信歩き。ヘルメットを放り投げてホームを踏むと、取り囲んだナインに頭をはたかれ、全員で輪になって幾度となく飛び跳ねた。 　あの『ドジャースタジアムの奇跡』が、36年の時を経てよみがえった。1988年のWS第1戦。直前に両足を痛めた主砲かつ主将格のカーク・ギブソンは、ベンチスタートから9回に代打で登場。アスレチックスの絶対守護神エカーズリーから逆転サヨナラ2ランを放つと、けんけんしながらガッツポーズを繰り返し、ベースを一周した。この『WS史上最高のアーチ』の呼び声が高い一発で勢いづいたドジャースは、戦前の圧倒的不利な下馬評を覆して4勝1敗で世界一となった。 　この日のフリーマンも、足を引きずりながらベースを一周した。9月26日に右足首を捻挫し、今PSも3試合で欠場。米誌スポーティングニュースはこの日、「フリーマンが完調には程遠いのは明らかだ。今PSは走塁時に足を引きずりながら、何とか自らの役割を果たそうとしている」と報じた。 　それだけに、米野球アナリストのサラ・ラングスさんは「WS第1戦、リードされる場面で、足をひきずり、舞台はドジャースタジアム…。野球は最高だ」と、あまりに重なりすぎる36年前との符合に感動。「WSで2死からの逆転サヨナラアーチは、今回のフリーマンと88年のカーク・ギブソンの2人だけだ」と紹介した。 　また、この日のドジャース・大谷翔平選手（30）は、8回に右翼フェンス直撃の二塁打から同点のホームを踏むなど5打数1安打、1三振だった。（写真はAP）